たきです。
先日39県で緊急事態宣言が解除されました。町中からは「ようやくだ、やっとだ」「嬉しい、喜ばしい」という喜ぶ声もありましたが、「不安、第二波が来るんじゃないか」と不安の声もあります。
このタイミングでの緊急事態宣言の解除は妥当な判断だったのか。
「解除された後にグダグダ文句言うんじゃねえよガキが」と言われそうですが、ちゃんと最後まで記事を読んでから感想を言っていただければと思います。
緊急事態宣言解除の目安
昨日の記事でも書きましたが、緊急事態宣言を解除する目安を改めてみていきたいと思います。
1つ目は新たに確認される感染者の数です。1週間で人口10万人あたり0.5人未満程度であり、直近1週間の新規感染者数の合計がその前の1週間の数を下回っていること。
2つ目は医療提供体制です。重症者が減少傾向にあり、医療体制が逼迫していないこと。
3つ目は検査体制の構築。PCR検査のシステムが確立されていて、検査件数が極端に少なくなっていないこと
先日解除された39県はおおむねこの目安を達成していたことから、解除されました。（愛媛県は病院で集団感染が起こったが、『特例』で解除）
緊急事態宣言の是非
僕は以前「緊急事態宣言の是非」という記事を投稿し、そこでは「緊急事態宣言には反対」ということを言いました。今でも基本的には肯定はしていません。
理由としては、緊急事態宣言が出されることによって買い占めが起こり、スーパーなどで3密が揃いうるということ、緊急事態宣言が出されても「要請」しかできず、緊急事態宣言前と市民レベルでは大きく変化はないということ、そしてここ最近で分かったのが、緊急事態宣言が解除されることによって、気が緩んで感染が拡大しやすくなるということ。
事実、緊急事態宣言が出たことによって生活が変わったかというと大きな変化はなかったと思います。
緊急事態宣言発令以降以降に休業したり、営業時間を短縮したりする店も出てきましたけど、緊急事態宣言発令前からやっているところもあったし、緊急事態宣言が出ても時短も休業もしてないというところもあるので、結局は店や会社の判断次第によるもので、緊急事態宣言は関係ないと思います。
でも出されちゃったものはしょうがないし、緊急事態宣言が出たことによって「これは本当にまずいことになったな」と危機感を持ち始めた人が居るのも事実。なので、緊急事態宣言については僕は否定もしないし、肯定もしません。
結局、緊急事態宣言は解除してよかったの？
結論から言うと、39県まとめての解除には反対です。
2週間くらい前の記事「【コロナ】減少傾向でも緊急事態宣言は延長すべき - たきぶろぐ」でも書きましたが、解除は「最後の感染者が出てから最低でも2週間後」が理想で、今も基本的にそのスタンスは変えていません。なぜ2週間後なのかというと、今回のコロナの潜伏期間が長くて2週間*1と考えられているため、最後の感染者からうつされている人が居ないかどうかを確かめる期間を設ける必要があるためです。今回のコロナは潜伏期間中にも感染する可能性がありますし。
なので、39県まとめての解除には反対です。愛媛なんて集団感染起こってるのに『条件付き』で解除って、だったら東京大阪も『条件付き』で解除すりゃあいいじゃないの、なんで愛媛だけ特別扱いなんだよって思いますし。韓国では1つの場所で起こった集団感染から韓国全土に広がって、第二波が起こっているというのに政府は何を見ているのか。誤解がないように言いますが、愛媛県や集団感染が起こった病院などを非難しているわけではないです。緊急事態宣言を解除する目安を自分たちで作っておいて、その目安をクリアしていないのに解除していいと判断したことに対して疑問を抱いているってだけです。
NHKの都道府県別コロナ感染者数を見ることのできる特設サイトを見ると、岩手県なんて今日に至るまで感染者数は0人ですし、宮城県は2週間以上新たな感染者は0人ですし、秋田県は1ヶ月以上新たな感染者は確認されていません。当初岩手と並んで「コロナの空白地帯」だった鳥取県も1ヶ月近く感染者は確認されていません。僕の言った、「最後の感染者が出てから最低でも2週間後」という理想もクリアしています。
僕はコロナの新規感染者が2週間以上確認されていない県を解除するのには賛成ですが、まだ最後の感染者が確認されてから2週間経ってない県は解除すべきでないと思います。
緊急事態宣言出したんだったら、責任もって収束させてから解除しなよ。中途半端に感染者が出てる状態で解除して第二波起こったらどうすんのよ、って思う。
2週間以内に感染者が確認されている県も緊急事態宣言を解除すれば、隣県に感染者が移動することもありえるんですよ。せっかく感染が確認されていない岩手県に、ウイルスが持ち込まれるなんてこともありうるわけです。
安倍首相は会見で「今月内は県をまたぐ移動は自粛してください」と言っていますけど、緊急事態宣言下でも旅行に行くやつが居たんだから、解除されたら尚更動き回るでしょ。緊急事態宣言が解除されて浮かれてる人たちにその言葉届くと思う？
コロナの潜伏期間は最大2週間と考えられています。日本や海外では入国者に対して14日間の隔離措置を取っていますし、中国国内では瀋陽市が第二波が起こりつつある吉林市からの来訪者を21日間隔離する措置を取っている中、1週間以内に感染が確認されている県をも解除対象にするというのは、どうなのだろうかと思います。
「そんなんじゃいつまでたっても解除できないじゃないか」という声もあるでしょうが、東北最大の都市、仙台市を抱える人口約230万人宮城県では、2週間以上新規感染者は確認されていません。
日本は水際対策を強化していて、感染が拡大している国・地域から入国してくる人たちには全員PCR検査を行い、陰性陽性問わず14日間の隔離をしています。*2そのため、海外からウイルスが持ち込まれる可能性は0ではないですが、低くなっています。
東京都もやろうと思えばできなくはないんですよ、現にここ数日の新規感染者は減少傾向ですし。「無理だ」と言って妥協して、匙を投げて緊急事態宣言解除して気が緩んで人が動いて、第二波が起こってまた緊急事態宣言出して...そんなのバカバカしいじゃないですか。韓国のケースから何を学んだんだ、世界から笑いものにされますよ。「隣であんなことあったのに同じことやってるよ」って。
何度も言っていますが、第二波が起これば医療従事者の皆さんに負担をかけ、医療体制の崩壊につながり、助かる命も助からなくなります。何万人が死ぬかもしれません。
せっかく皆さん必死に耐えて耐えて、全国的に新規感染者は減っているのに、ここで気を緩めて第二波が起こって、何万人も死んだら、今までの努力はすべて水の泡。
「ゴール」までもう少し！
3ヶ月近く耐えてきてようやくゴールが見えてきています。せっかくゴールが見えているのにわざわざゴールを遠ざけてどうするんですか。ここまで来たらみんなでゴールしようじゃないですか。
本当にあとちょっと、もうちょっとです。あと1ヶ月、2ヶ月。人生80年あるとして、約960か月あるうちのたった1,2ヶ月です。ここで気が緩めば、また3,4ヶ月時間を無駄にするだけです。
残念なことに夏のロッキンは中止になったし、夏の甲子園も中止濃厚と言われています。でも今収束させればワンチャン間に合う！間に合わなかったとしても、秋冬はコロナの心配なしに楽しもうじゃないですか！
そのためにも今はSTAY HOME、不要不急の外出は避けておうちで過ごしましょう。
