たきぶろぐ

「大人」になりたくない人の雑記

アメリカの抗議デモに思うこと

たきです。

アメリカで黒人男性が白人警官に取り押さえられ、その後黒人男性が死亡した事件を発端に、アメリカ全土で抗議デモが行われています。

アメリカでは黒人差別に限らず人種差別が根強く、今回の事件でコロナで溜まっていたストレスも重なり、ここまで大きな抗議活動を引き起こしています。

本当に白人警官が100悪いの?

拡散された映像を見ると、白人警官が黒人男性の首を膝で強く押し付け、黒人男性が「I can't breathe(息ができない)」と言っていますが、警官は男性の首を強く押し付けたまま。この点だけ見ると、白人警官が悪いと思うし、許されることではないです。

でも、この取り押さえられる前の映像ってあります?調べたけど全然出てこないんですよね。あったら教えてください。

黒人男性が何もせず、街を歩いていただけなのに白人警官に急に捕まって、首を強く押さえつけられたのだとしたら、それは白人警官が100悪いと言えます。でも、黒人男性が何らかの罪を犯し、警察から逃走もしくは警察に暴力的だった、だとしたら白人警官が100悪いと言えないのではないか、と思います。

白人の行動は正しい、警官は犯罪者を殺していいと言っているわけではなくて、前後の状況も分からないのに、抗議活動するってのはどうなんだろう。

誰に対しての抗議?誰に何を求めてるの?

例えば、香港で昨年から続く抗議デモでは香港政府に対して「逃亡犯条例改正案の廃止」「普通選挙の実施」など5つの要求(五大要求)を掲げています。

対してアメリカのデモ何に抗議しているのか、分かんない。警察に対してなのか、政府に対してなのか、はたまた白人至上主義団体なのか。NY州の知事が警察改革を提案したのに聞く耳持たないし。

そして何を求めているのか。警察改革なのか、黒人差別を禁止する法律をつくってほしいのあ、白人至上主義団体を解体してほしいのか。

デモを行うのはいいけど、そういう目的を明確にしないと、ただ叫んでるだけ暴れまわっているだけ。しかもコロナが収束しているわけでもないのにソーシャルディスタンスも保たず、大声で叫ぶ。コロナの感染拡大待ったなし。

「黒人差別禁止法(条例)」も効果はない?

仮に今回のデモ隊の目的が「黒人差別禁止法(条例)」の制定だとします。

僕が思うにそのような法律を作り上げても全く以て意味がないと思います。なぜなら、まず「黒人差別禁止法」自体が黒人を特別扱い(差別)しているも同然ですし、そのような法ができると、寧ろ黒人が敬遠されるのではないか、そもそも法律自体意味がないのではないかと思います。

今回のデモで「ブラック・ライブズ・マター(黒人の命は大切)」という言葉がつかわれていますけど、そもそも「黒人」っていう言葉を使っている時点で、黒人を差別しているように思うんですけど...ひねくれ者の僕だけですか。「人の命はみな平等」とかそういう言葉の方がいいと思うんですけど。

「黒人差別禁止法」が仮に制定されたとして、その対象は勿論黒人のみ。他にも差別を受けているアジア人やインディアン、メキシコ系の人などは?黒人差別はダメで黒人の白人に対する差別はいいの?と、キリがなくなる。黒人だけを特別扱いするのも一つの差別だと思います。

そして、白人が黒人の友達に「お前はいいなあ日焼けしなくて」とジョークを言っただけでも、当の黒人が「差別だ」と言えば白人は罰を受ける。そんなことになったら、もう黒人に誰も近づきたくなくなるよね。黒人を守るための法律が寧ろ黒人を孤立化させることもあり得る。

それに、極端な話、人殺しちゃダメっていう法律あるじゃないですか。じゃあそれで殺人事件は0になったか、なってないでしょ。法律つくっても、差別意識自体は個人の中にあるんだから、個人の意識を変えなきゃ意味がない。

つくるとしたら黒人差別禁止法とかじゃなく、差別禁止法って言って平等にする方がいいよね。そうなるとどこからどこまでがジョークでどこからどこまでが差別なのか、そのボーダーラインを設けないと言ったもん勝ちになってカオスになるけど。

声は上げるべき

デモに否定的な意見ばっか言ってきましたけど、声はあげるべき。なぜなら国は声が上がらないと動こうとしないから。

香港ではデモをしたことによって、逃亡犯条例の改正案は撤回。そして日本ではデモではないけど、木村花さんがネットの誹謗中傷に苦しみ逝去されたことで、日本政府はネットの誹謗中傷への規制を強化する制度をつくろうとしています。

どこの国でもそうなんですが、犠牲者が出たり、多くの人が声をあげないと国は全く動かない。

だから今回の抗議デモの目的が何なのか全く分かんないけど、目的を達成するまでは声を上げ続けるべきだと思う。

暴動・略奪・過激な行動はアウト

このデモに便乗してブランド店のショーウィンドウを破壊し、商品を略奪したり、車を破壊したり、警察署に放火したり、やりたいことをやっている集団が居ます。

全体的に見ると座り込みや「I can't breathe」と言いながら行進したり、平和的なデモを行っています。

でも一部が過激な行動をするとメディアはそこばっか報道します。なぜならいい画がとれるから。歩いたり広場でうつ伏せになって「I can't breathe」と叫ぶ画よりも、ショーウィンドウ割って車をハチャメチャに破壊する画の方が、迫力あっていいでしょ?

全てにおいてそうだけど、悪いところばっか取り上げられて、目立ってしまうんですよ。で、その過激なシーンだけを見た人は「この抗議デモやってる奴ら最悪だな」と、抗議デモ全体に反感を抱く人も出てくるわけで。

デモ隊への非難も高まり、デモが続けられなくなる事態にもなりかねない。そうなれば今回の事件で亡くなったジョージフロイドさんの死も無駄に。そんなの誰も望まないので、暴力に頼らず平和にやりましょ。

トランプよ、武力鎮圧はすべきでない

トランプ大統領は軍派遣も辞さないと発言し、国内外から批判を浴びていましたが、軍派遣・武力鎮圧はすべきでないです。

確かに一部のデモ隊は過激な行動をしていますが、それはあくまでも一部であって、多くの人々は平和な抗議をしています。

それに対し軍が投入され、軍や警官がデモ隊を武力で鎮圧するということがあれば、それはかつて中国で起こった「天安門事件」と似たような構図になります。中国は情報統制をし、中国国民が天安門事件を知ることは難しいのですが、アメリカのような国であれば、国内からの非難は勿論、アメリカと敵対する中国やロシア、それ以外の国からも厳しい非難を浴びることになる。

それに香港デモの際にトランプは中国政府に対し「人道的な処置が取られることを望んでいる」と平和的に解決するよう促したこともあり、アメリカが武力鎮圧をすれば、中国から「お前もやってんじゃねえか」と突っ込まれるでしょうし、中国が香港や台湾に対して武力行使をしてもアメリカは文句を言いにくくなる。

一般人に対して武力を行使したとなればアメリカの歴史に汚点を残すことになるし、それにより犠牲者が出ることがあってはならない。武力鎮圧は選択肢から除外するべき。

結局は個人の意識の問題

上でも書いたけど、結局法律で縛っても個人の黒人に対する差別意識が変わらない限り、意味がない。

外出禁止令出てても、危機感のない人は外出禁止令無視して外出するし、人を殺しちゃダメ、モノを盗んじゃダメ、ストーカーはダメっていう法律つくっても、破る人は破るから意味ない。(一定の抑止力にはなるだろうけど)

だから法律、警察改革云々言う前に、個人の意識を変えるべき。法律を作ったところで個人の意識は変わらない。