世論調査で支持率が10%台を記録するなど、支持率の低迷が言われている岸田政権ですが、ようやく自民党内からも「岸田離れ」が進み始めたようです。
自民党議員が岸田氏へ総裁選不出馬を促す
自民党の東国幹衆院議員は22日、9月に予定する党総裁選を巡って岸田文雄首相に不出馬を促した。「再選と軽々しく口にするのではなく、思いとどまって自民党に新しい扉を開く橋渡し役を担ってほしい」と述べた。
言っていることはごもっともなんですけど、今更感ありますし、それあなたが言います?
先日の国会で、立憲民主党が内閣不信任決議案を提出しました。野党の日本維新の会や国民民主党、共産党らは賛成しましたが、結局自民党・公明党の反対で否決されました。
上記の発言を行った東国幹氏も衆院議員で、この内閣不信任決議案の採決にも参加していたはずです。彼が内閣不信任決議案に賛否どちらの票を投じたかまでは分かりませんが、仮に彼が反対を投じているのであれば、どの面下げてその発言をしているんだ?とツッコみたくなるのは僕だけでしょうか。
岸田首相に総理の座を下りてほしいのであれば、内閣不信任決議案に賛成を投じればよかったはずです。そうすれば岸田政権は内閣総辞職か衆議院解散を選択しなければならず、どちらを選択するにせよ岸田政権は終わります。
しかし結局自民党議員と公明党議員は反対し、内閣不信任決議案は否決。岸田政権はつづくことになりました。一体何がしたいのか。
議員で居たいだけ?
東氏に限ったことではないですけど、結局のところ「国会議員」という座に居座り続けたいだけなのでは?と勘ぐってしまいますよね。
内閣不信任決議案が仮に賛成多数で可決されれば、前述のように「衆議院解散」か「内閣総辞職」のいずれかを選択する必要があります。
第二次世界大戦後に内閣不信任決議が可決されたのは4回。そしてこの4回すべてにおいて「衆議院解散」がなされています。
つまり、今回の不信任決議案が可決されれば、衆議院が解散されて総選挙になる可能性があったということです。しかし否決された。
最近の選挙で「負け」続きの自民党
今年4月に行われた衆議院の補欠選挙では、与野党直接対決となった島根での選挙も野党の立憲民主党公認候補が勝利。
また、東京15区の補選で自民党は乙武氏を推薦しようとしていたものの、「自民党の推薦を受けると逆風になる」と言われ、推薦を見送られる始末。
この補欠選挙で争われた3議席は元々自民党の議席でしたが、3議席すべてを立憲民主党に獲得されるという「大敗」ぶり。
その翌月に行われた静岡県知事選挙も自民党推薦候補を、野党の国民民主党推薦候補が破り、自民党はここでも敗北。
ようやく最近行われた沖縄県議会選挙で議席を伸ばしたくらい。
結局のところ、衆議院が解散されたら自民党議員は大敗して国会議員で居られなくなるかもしれない、政権交代が起こって自民党が野党になることもありうる。
自分が国会議員で居続けるために、とりあえず今は内閣不信任決議案には否決するけど、このまま(岸田政権のまま)では次の衆議院選挙(解散がなければ来年10月)で大敗してしまう。だから岸田首相は総理の座から下ろさなきゃ。という風に思っているんじゃない?と勘ぐってしまうんですけども。
でもね、トップを変えたくらいで次の選挙に勝てますか?
裏金問題に加えて、なめたような改正政治資金規正法、定額減税で給与明細に減税額を明記義務化するなどの負担を増やす行い、子ども・子育て支援金の創設で負担増、防衛増税・・・などなど挙げればきりがない愚策の数々。
そしてそれらに賛成票を投じてきたのは、どこのどなた?そもそも岸田氏を首相にしたのはどこのどなた?自民党議員をはじめとする人たちですよね。
自民党内からこうした声が上がるのは良いことだとは思いますけど、トップを変えたからと言って自民党が安泰になるとは限りませんよ。国民をなめないでいただきたい。