たきぶろぐ

「大人」になりたくない人の雑記

櫻坂46『自業自得』を考察。この主人公、強すぎる。

櫻坂46『自業自得』 たきぶろぐ 考察

先日の東京ドーム公演で初披露された、櫻坂46『自業自得』。ミュージックビデオが公開されてからというもの、再生回数も櫻坂46史上最速で100万回再生を突破するなど、幸先のよいスタートを切ったシングル。今回はその『自業自得』を考察します。

櫻坂46『自業自得』ミュージックビデオ

櫻坂46『自業自得』歌詞考察

冗談じゃない。Da da da damn!

どういうつもりだい?
冗談じゃない
そんなわがままは通用しない
今さらじゃない?
もう一度付き合おうって・・・
Da da da damn!

出典:櫻坂46『自業自得』
作詞:秋元康 作曲:中村泰輔 編曲:中村泰輔

この歌詞から見るに、この曲の主人公は相手の「君」とお付き合いをしていたものの、別れたのでしょう。

しかしある日「君」から「もう一度付き合おう」と連絡があったのでしょう。それに対して主人公は「どういうつもりだい?」「冗談じゃない」「今更じゃない?」「Da da da damn!」とこれでもかというくらい言葉を投げます。

「Damn!」というのは「畜生」などの意味があるとのことです。良い意味でも使われることはあるそうですが、苛立ちや怒り・不満・嫌悪などネガティブな表現で使われることが多いようです。

この曲の主人公は「君」に対して相当お怒りのようです。

絶対は絶対にないんだ

絶対は絶対にないんだ
言ったろう?
未来なんて
誰にもわかりゃしないさ

出典:櫻坂46『自業自得』
作詞:秋元康 作曲:中村泰輔 編曲:中村泰輔

そんな主人公の怒りに対して「君」はこう言います。
「絶対は絶対にない」「未来なんて誰にもわかりゃしないさ」

いや、そりゃあそうなんですけど。じゃあ何で別れるなんて言ったのさってことですよね。どうせよりを戻すんだったら別れなきゃいいじゃんって思うんですけど。恋愛未経験の僕はそう思いますが、そう簡単にはいかないんでしょうね。めんどくさ。

もっと早く気づいて欲しかったよ

Why?
もっと早く
気づいて欲しかったよ
Gosh!
時間を巻き戻せるとしたなら
あの日 あんな別れ方はしない
君の腕を
掴んだまま
どこまでも歩いただろう

出典:櫻坂46『自業自得』
作詞:秋元康 作曲:中村泰輔 編曲:中村泰輔

でもこの曲の主人公も筆者と同じ考えのよう。「Why?もっと早く気づいて欲しかったよ」と「君」に言います。「Why?」というのはおそらく「なぜ今?」という意味かと思います。「もっと早く気づけよボケが」と言いたいのかと。(そこまでは言っていない)

この発言に「君」は「Gosh!」と驚きます。その後は「君」の発言と思われます。

時間を巻き戻せるなら、あんな別れ方はしないよ。君(主人公)の腕を掴んだままどこまでも歩いただろう。

このことから、主人公と「君」はデート中にケンカのようなものをして、そこで「もう別れよう!」と「君」が別れを告げたと推測できます。

最初に「Gosh!(え!)」と驚いているのは、「君」は主人公に対して「もう一度付き合おう」と言ったらすんなりとOKしてもらえると思っていたのでしょう。でも、主人公は「冗談じゃない」「畜生」「Why?」と否定的だったために驚いたと思われます。

ほんと、一時の感情で一方的に別れを告げて、後になって「また付き合おうよ」とか、自己中すぎて呆れますね。

しかし「君」もそれを後悔して「時間を巻き戻せるとしたらあの日あんな別れ方はしない」と言っています。はい、無理です。「君の腕を掴んだままどこまでも歩いただろう」とか、なんかロマンチックなことを言って誤魔化そうとしていますが、時すでに遅し。

愛とは自業自得

愛とは
自業自得
過去に出した答えが
間違っていても
誰のせいでもない
決めたのは自分自身なんだ

いつだって
自業自得
寂しさから逃げるな
選んだ感情
何を失ったか?
思い出より残酷だ
Betray
Betray
Betray
Betray me?

出典:櫻坂46『自業自得』
作詞:秋元康 作曲:中村泰輔 編曲:中村泰輔

そんな自己中な「君」に対しての発言が、上記のサビ部分になります。

「愛とは自業自得」「過去に出した答えが間違っていても誰のせいでもない 決めたのは自分自身」

曲名にもなっている「自業自得」。自業自得とは自分のした行いが自分に返ってくるということ。「得」とついているから良いことにも使われますが、基本的には悪い意味で使われます。

歌詞そのままなので考察も何もないのですが、「『あんな別れ方はしない』と言って別れたことを後悔しても、決めたのは『君』でしょ。それが間違っていても、『君』が決めたこと。自業自得だボケ」ということを、主人公は言っているわけですね(そこまでは言っていない)。

「『時間を巻き戻せるとしたなら あんな別れ方はしない』と言ったって、いつだって自業自得。別れてから寂しくなったって、寂しさから逃げるなよ」。ほんとそれ。寂しくなったからってすり寄ってくんなよ。

あの日選んだ感情(一時の感情)で「君」は何を失った?

「思い出より残酷だ」というのは、過去付き合っていた時の楽しい思い出よりも、「別れる」と言われたこの一瞬が、主人公にとっては残酷だったと思われます。

このことから、主人公は「君」に「別れる」と言われた時はまだ「君」を好きだったということも推測できます。

そして最後は「Betray Betray Betray Betray me?」。裏切って裏切って裏切って、私を裏切るの?疑問形ですけど、たぶん相当お怒りかと。

「君」は、「君」のことが好きだった主人公を裏切って一方的に別れを告げて別れ、別れたと思ったら今度は「また付き合おう」って?「何度私を裏切るつもり?」という強い怒りが、「Betray」の回数にも表れています。

ずっと強情でいて欲しかった

泣いていたって
君らしくない
ずっと強情でいて欲しかった
振り向いても
そう何も始まんない
Da da da down!

出典:櫻坂46『自業自得』
作詞:秋元康 作曲:中村泰輔 編曲:中村泰輔

主人公の強い怒りは流石に想定外だったのでしょうか。「君」は泣いてしまいました。そんな「君」にずっと強情でいて欲しかったと言います。これは「別れる!」と言ったのなら、そのまま別れたままでいて欲しかったということでしょう。

振り向いても(もう一度付き合おうと言ったって)、何も始まんない。

でも泣かれると「down!」。「down」には気分が落ちる、憂鬱という意味もあるようです。そりゃあ会いたくもない人に会い、その上「もう一度付き合おう」と言われ、正論を言ったら泣かれるんだもの。気分が落ちて憂鬱になるのも分かりますわ。心中お察しします。

反省は最悪のプロセス

反省は最悪のプロセス
やめとけ!
人ごと
誰も気にするもんか

出典:櫻坂46『自業自得』
作詞:秋元康 作曲:中村泰輔 編曲:中村泰輔

泣いている「君」に対しても主人公は容赦しません。

「反省は最悪のプロセス、やめとけ」「人ごと 誰も気にするもんか」

「『時間を巻き戻せるとしたなら あんな別れ方はしない』と言ったって、じゃあ実際に時間を巻き戻せるのか?戻せないでしょ?過去のことを反省したって意味がないんだから、やめとけ」ということですね。

櫻坂46の前シングル『何歳の頃に戻りたいのか?』にも通じますね。『過去に戻れやしないと知っている 夢を見るなら先の未来がいい』。主人公は『何歳の頃に戻りたいのか?』でそのように気づいているので、そう言たわけですね。

ちなみに、『何歳の頃に戻りたいのか?』の考察も過去にしていますので、良かったら見て行ってください。(宣伝)
櫻坂46『何歳の頃に戻りたいのか?』を考察。夢を見るなら先の未来がいい。 - たきぶろぐ

「人ごと 誰も気にするもんか」というのは、「泣いても無駄だ。人ごと。誰も気にしてない。」という意味ですね。泣いて同情を買おうとしたってむだむだ。もう「君」は彼氏でもない。赤の他人。人ごと。誰も気にしてないって。

終わったんだ よりなんか戻せない

Done
終わったんだ
よりなんか戻せない
Cause
傷つくことでわかり合えるだろう
どれだけ愛し合っていたのか?
真っ赤な血が
まだ流れてて
瘡蓋になっていない

出典:櫻坂46『自業自得』
作詞:秋元康 作曲:中村泰輔 編曲:中村泰輔

主人公はさらにさらに追い打ちをかけます。「Done(完了した、終わった) 終わったんだ よりなんか戻せない」。「終わったんだよ終わったの!」と二回も繰り返しているあたり、「絶対によりなんか戻さないからな」という主人公の強い意志を感じます。

そんな主人公に対し、泣きべそをかいた「君」はこう言い訳を続けます」

「Cause(だって)  傷つくことで分かり合えるだろう?どれだけ愛し合っていたのか?真っ赤な血がまだ流れてて瘡蓋になってない」。

「傷つくことで分かり合える」というのは一度別れるということを意味しているのでしょう。「一度別れた方がお互いの大切さに気付いてどれだけ愛し合っていたかわかるでしょ?」という。。。いや、一度別れないとお互いの大切さに気付けないくらいの関係性で付き合ってるってヤバくないですか?それもうとっくに終わっていません?

「真っ赤な血がまだ流れてて瘡蓋になっていない」、「まだ傷ついている(どれだけ愛し合っていたのかを確認する)段階で、瘡蓋になっていない(別れると決まっていない)」ということを言おうとしているのでしょうが、「別れる」と言った時点でもう別れるんですよ。

それに瘡蓋になっていないのは「君」だけで、主人公はもうすでに「よりなんか戻せない」と、血は止まって瘡蓋になっているので無理です。諦めなさい。

愛とは自問自答

愛とは
自問自答
何が正しいかなんて
正解わかったようで・・・
いつか知らぬ間に
痛みになって返って来る

何度も
自問自答
幻想から逃げろよ
君からの I love you!
許してしまえば
繰り返すだけだ
I think...
I think...
I think...
I think so

出典:櫻坂46『自業自得』
作詞:秋元康 作曲:中村泰輔 編曲:中村泰輔

「自問自答」は自分に問うて自分で答えを出すこと。愛とはそういうものだと主人公は「君」に言います。

「何が正しいかなんて・・・正解分かったようでいつか知らぬ間に痛みになって返ってくる」。「君」はあの時「別れる」と正解が分かったように答えを出して一方的に別れたけど、いつか痛みになって返ってくる。まあそのいつかが今なんですけども。

さらにさらに「何度も自問自答 幻想から逃げろよ」と「君」に言います。これは「『いや今更よりを戻せると思ってんの?何度も自問自答してみろよ。よりを戻してもう一度付き合えるなんて幻想から逃げろよ」ということなのかと。

もし主人公が「君からのI love you!」を許してしまえば繰り返すだけ。何を繰り返すかは、言わずもがなこういうことですね。一時の感情で別れを告げられ、しばらくしたらよりを戻そうとすり寄ってくること。

「I think... I think... I think... I think so」、「私はそう思う」と言っていますね。筆者もそう思います。

だって一時の感情で相手のことなどお構いなしに一方的に別れを告げて、しばらくしたら謝罪もなしに「もう一度付き合おう」「よりを戻そう」と言ってきて、ロマンチックな言葉を使って誤魔化そうとしているので、ロクでもない人だと思う。

理屈よりも感情で生きろ

まだ迷ってるんだ
理屈よりも
感情で生きろ
終わった恋なんて
忘却の彼方だ
その続き 始めればいい
You know?

出典:櫻坂46『自業自得』
作詞:秋元康 作曲:中村泰輔 編曲:中村泰輔

間奏を挟んだあとの部分です。

「まだ迷ってるんだ」というのは、こんだけ主人公に正論をかまされて「よりなんか戻せない」と言われているのに、まだ諦めない「君」に向かって主人公が言ったものだと思われます。

歌詞とは直接関係ないですが、間奏を「君」が「迷っている時間」と捉えることができて、すごくストーリー性が強いなと思います。曲と歌詞が見事にマッチしていてさすがとしか。

そして、そんな迷っている君に「理屈よりも感情で生きろ」と。これは主人公が痺れを切らして君に言ったんですね。「もうじゃあ理屈よりも感情で生きれば?」と。それで自分に返ってきてももう知ったこっちゃないわ。

「終わった恋なんて忘却の彼方だ その続き 始めればいい」。まんまですね。もう「君」との恋は終わった。「君」のことなんて忘却の彼方だ、とっくに忘れてるんだよ。その続き(次の恋)を始めればいい。You know?(でしょ?)

Betray me?

愛とは
自業自得
過去に出した答えが
間違っていても
誰のせいでもない
決めたのは自分自身なんだ

いつだって
自業自得
寂しさから逃げるな
選んだ感情
何を失ったか?
思い出より残酷だ
Betray
Betray
Betray
Betray me?

出典:櫻坂46『自業自得』
作詞:秋元康 作曲:中村泰輔 編曲:中村泰輔

1番サビと同じ歌詞なので細かな考察はしません。

しかし「終わった恋なんて忘却の彼方だ」と「君」に言った後に「愛とは自業自得だ」「決めたのは自分自身だ」「寂しさから逃げるな」はもはやオーバーキル笑。

そして最後は「Betray me?」「私を裏切るわけないよね?」と、暗に「もうよりなんか戻さねえよ」ということで櫻坂46『自業自得』は幕を閉じます。

ちなみにミュージックビデオでは、最後にセンターの山下瞳月(しづき)が不敵な笑みを浮かべて終了します。

この主人公、強すぎる。


この楽曲は恋愛を題材にしていますが、これって別に恋愛に限らないですよね。一時の感情を選んで、後々自分の元へ返ってくる。感情に左右されてはいけませんね。

感情が抑えられないときもあるかとは思いますが、一度冷静になってから判断をしないと、後々痛い目を見ても「自業自得」と言われるので、改めて冷静に判断する大切さを知りました。


櫻坂46 9thシングル『自業自得』は2024年6月26日(水)発売です!少しでも興味を持っていただけたら幸いです。

櫻坂46『自業自得』特設サイト

※この記事での考察はあくまでも一例です。これが正解というわけではありません。