たきぶろぐ

「大人」になりたくない人の雑記

中国さん、福島第一原発の9倍ものトリチウムを放出。またもブーメランが刺さってしまう。

中国さん、福島第一原発の9倍ものトリチウムを放出。またもブーメランが刺さってしまう。 たきぶろぐ

 

福島第一原発では昨年から放射性物質を安全基準を満たすまで除去した「処理水」の放出が放出されています。

日本の周辺国・・・と言ってもいつものあの国々がギャーギャー喚き散らしていましたが、なんと中国がまたブーメランを自らに刺すというギャグをかましてきました。よ!ブーメランの名手!

(そもそも)処理水は安全です。

福島第一原発の「処理水」は、ALPSという設備を使用し放射性物質を除去し、安全基準を満たすまで浄化した水のことです。

しかし、トリチウムや一部の放射性物質は完全に除去することができません。それでも放出される処理水に含まれるトリチウムの濃度は、国の安全基準の40分の1、WHOの飲料水基準の約7分の1ほどまで薄められ、海洋放出されます。つまり数値上は飲めるほどの水ということですね。海水で薄められているので飲めたもんじゃあないですが。

トリチウム以外の放射性物質もしっかりと国の安全基準を満たすレベルまで除去し、後述しますが第三者機関である国際原子力機関からもお墨付きを得ています。

参考:ALPS処理水って何?本当に安全なの?|ALPS処理水(METI/経済産業省)

トリチウム自体は自然界にもあるもの

トリチウムはたしかに放射性物質であり、「放射性物質」と聞くと身構えてしまいますが、トリチウムはそもそも水道水や雨水など、自然界に広く存在するものです。

トリチウム自体がペラッペラの紙1枚で遮ることができるほどエネルギーが弱いうえ、仮にトリチウムを含む水を飲んだ場合でも、10日で半分ほどが排出され、体内に蓄積することもないそうです。

そりゃあそうです。水道水にも雨水にもトリチウムが居るのですから、それほど危険なものだったら日本人なんて梅雨の時期にみんな死んでます。

参考:トリチウムって何?|ALPS処理水(METI/経済産業省)

国際原子力機関のお墨付きを得ている

国際原子力機関(IAEA)は処理水の海洋放出にあたりモニタリングを行ってきましたが、「ALPS処理水の放出は、人及び環境に対し、無視できるほどの放射線影響になる」「国際安全基準に合致している」とする報告書を公表しました。

参考:IAEAがALPS処理水海洋放出の安全性を確認|ALPS処理水(METI/経済産業省)

国や東京電力が安全だと言っても信用できない方が居るかもしれませんが、第三者機関であるIAEAが安全だと言っているので、少しは信用しても良いのではないでしょうか。国連の関連機関でもあるIAEAをも信用できないという人は、もう何言っても信用しないので放っておきましょう。

日本以外の国も海洋放出を行っている

日本と外国のトリチウム放出量比較

日本と外国のトリチウム放出量比較

出典:トリチウムって何?|ALPS処理水(METI/経済産業省)

日本の海洋放出に対してヒステリックに喚き散らす中国をはじめ、海外の国々でもトリチウムを放出しています。

ではこれらの国々でトリチウムによって何か健康被害が出ているかというと、そういうことでもなく。なぜなら先に述べたように、トリチウム自体の放射線エネルギーが弱いうえに、しっかりと安全基準を満たしたうえで放出を行っているためです。

中国、日本の処理水放出へ反対するくせに福島第一原発の9倍ものトリチウムを放出

【北京共同】中国の原発が2022年に放出した排水に含まれる放射性物質トリチウムの量が、東京電力福島第1原発処理水の年間放出計画量の上限と比べて最大9倍に上ることが9日、中国の公式資料で明らかになった。処理水を「核汚染水」と呼んで海洋放出を非難する中国が相当量のトリチウムを放出してきたことが改めて浮き彫りになった。

出典:中国原発のトリチウムが上限超え 福島第1処理水の最大9倍:東京新聞 TOKYO We

中国は日本の処理水を「汚染水」と呼称し、日本産水産物の輸入を完全停止しています。この措置は半年以上も続いていますが、未だ輸入再開のめどはたっていません。

そんな国が自分の国の原発から、日本の9倍にもなる「汚染水」(笑)を放出しているのだから、もう呆れて笑ってしまいますね。一体何を根拠に喚き散らしているのか。

この報道に対し、中国は下記のように反論しています。

在日本中国大使館は13日、中国の原発の排水に含まれる放射性物質トリチウムの量が東京電力福島第1原発処理水の年間放出計画量の上限を超えていたとの報道に反論する報道官談話を発表した。中国の原発の放出量は規定値を下回っているとし「溶融した炉心に触れた福島核汚染水とは本質的に異なる」と主張した。

出典:中国、自国原発のトリチウム放出報道に反論 処理水上限超え指摘に「世論をミスリード」 - 産経ニュース

論点ずらし乙です。トリチウムの放出量のことを言っているのに今度は冷却水の話をし始める。自己中にもほどがありますね。

しかし裏を返せば論点をずらさなければならないほどに追い込まれているということ。日本は「中国の原発は福島第一原発の9倍以上もトリチウムを放出しているにもかかわらず日本を批判し、日本産水産物を全面禁輸にするなど不当な措置を行っている、自己中国家である」と大々的に報道し、国内外に中国がいかに自己中国家であるかということを周知する必要があります。あ、「中国」ってもしかして「自己中国家」の略称だったりします?

科学的にも安全と言われ、第三者機関にも安全と言われ、自国も同じことをしているのに、日本だけに喚き散らす。

中国は今大変らしいので、批判の矛先が中国共産党に向かないように、外に敵をつくっているのでしょう。憐みの目で見てあげるべきでしょうけど、不当なものは不当と言わないと、いつまでもやられっぱなしです。

日本政府をはじめ日本メディアはぜひしっかりと仕事をしていただきたいものです。