たきぶろぐ

「大人」になりたくない人の雑記

電車内で喫煙していた男に注意した高校生が大けが。まともな人が損をすると、日本はまともな国じゃなくなる。

先日、電車内で喫煙をしていた男に注意した男子高校生が男に暴行を受け、顔の骨を折る重傷を負った事件。すごい胸糞が悪い事件ですが、この男に注意した男子高校生は素晴らしい人だと思います。しかし、周囲の乗客たちは何もしなかったらしいですね。残念。

事件の概要

1月23日正午頃のJR宇都宮線車内および駅ホームにて、電車内で喫煙を注意した男子高校生に注意された男が暴行。男子高校生は顔の骨を折るなどの重傷を負った。

男子高校生は優先席で横になってタバコを吸っていた男に「タバコを吸うのをやめてもらえませんか?」と注意、その注意に対し男が逆ギレ。高校生が手のひらをかざして相手を制止した上で「離れてください」と発したところ、それに対して男が「手を出したな」と逆上、その後男子高校生に殴るけるの暴行。男子高校生が土下座をした際に、男が頭を土足で踏みつけるなどの侮辱行為も働いた。列車が駅に到着すると、男は高校生をホームに引きずり出し暴行を加え、それは駅員が止めに入るまで行われ、暴行は15分間に及んだ。


こんなみっともない男に注意した勇敢な男子高校生は賞賛に値しますが、15分間も暴行を受け、土下座までさせられ、頭を土足で踏まれる、周囲の大人たちは助けてもくれず見て見ぬふり。それどころか動画を撮られてテレビに流される。

男子高校生が負った身体的苦痛・精神的苦痛は想像するだけでしんどいですね。

特に動画を撮った人なんて、何をしているの?「動画があったから、動画が見れるんだよ」と自分を正当化しているおつもりでしょうが、JR線の車両には防犯カメラが順次導入されています。今回事件の起こった車両に設置されていたかはわかりませんが、設置されていたのであればわざわざ撮影をする必要はない。

このようなことが起こったらどうすればいいのか

このようなことが起こったらどうすればいいのか。面倒なことには巻き込まれたくないし、仲裁に入った自分が暴行を受ける可能性だってありますから、間に入るのは躊躇しがち。

どうするのが一番良いかと言うと、このような場面に出くわしたら、迷わず「非常通報ボタン」を使いましょう。

車内に設置されている非常通報装置車内に設置されている非常通報装置(事件のあった鉄道会社とは別会社)

車内に設置されている非常通報装置(事件のあった鉄道会社とは別会社)

全国の鉄道車両には基本的に、画像のような非常通報装置が設置されています。ものにもよりますが、ボタンを押すことで車掌と装置を介して会話ができるようになります。そこで今車内で起こっている状況を説明し、車掌に適切な措置を講じてもらうことが可能です。

非常通報装置が押された際の挙動は鉄道会社によって異なります。JRの場合はボタンが押されたら即非常停止だったかな。それによって鉄道のダイヤが乱れますが、非常事態にダイヤもクソもないので、危険だと判断したら迷わず押しましょう。もちろん悪戯で押したら犯罪になるんじゃなかったかな。絶対にやめましょう。

駅に設置されている非常停止ボタン

駅に設置されている非常停止ボタン

非常通報装置は駅にも設置されています。今回は駅での暴行で済みましたが、喧嘩が激化して線路に相手を突き落とすなんてこともありえるので、喧嘩でも非常停止ボタンを押してしまって大丈夫だと思います。

 

今回の事件では非常通報装置が押されたのかは分かりませんが、一応喧嘩の現場に車掌が駆け寄ったみたいですね。車掌が制止しても犯人は暴行を辞めなかったようですが。非常通報装置は各車両に数か所設置されていることが殆どなので、車掌室まで走っていく必要はありません。車掌室まで走っていくとなると、タイムロスが生じるので、喧嘩や体調不良者などを見かけたら迷いなく非常通報ボタンを押すのが一番。

周りの乗客の対応はよかったの?

しかし、いくら間に入るのを躊躇するとはいえ、周りの乗客の対応は「見て見ぬふり」でよかったのでしょうか。

ニュースでは暴行された男子高校生とともに同乗していた男子高校生は男を止めようとしていたにもかかわらず、周囲の人間は止めようともしなかった。「なぜ男子高校生は止めようとして、周りの乗客は椅子に座ってのうのうと動画を撮っているの?」と僕は疑問に思います。

事件があった自治医大駅は1日の利用者数が1万人にも満たないうえ、日曜日の昼間ということもあって、乗客がどれくらいいたかは分かりませんが、動画を撮っている人が居るという事は、乗客は少なくとも1人居たはずですよね。

勇気ある若者がルールも守れない大人に注意して暴行を受け、一緒に乗っていた高校生たちも暴行を受けた男子高校生を守ろうと男を止めるという勇気ある行動を取ったにもかかわらず、周囲の人間は知らんふり。

動画撮ってる奴なんて止めに行けたでしょ。男に「何撮ってんだ?」って、自分も巻き込まれて暴行を受けるリスクもあるのに動画撮ってるんだから。そんなリスクを背負ってるんだったら、止めに行けよ。ハッキリ言ってクソ。

まともな人が損をすると、日本はまともな国じゃなくなる

「高校生が別の車両に移動すればよかった」、「自分だったら別の車両に行く」なんてのもネットでみられましたが、本当にそれでいいんですか。

タバコが吸いたかったら喫煙所に行けばいい。加熱式たばこでも関係ない。電車内は禁煙。それがルール。タバコを吸っているヤツが100%悪いのに、なぜまともな乗客が我慢する、わざわざ隣の車両に行くなんていう面倒をかけられなければならないのでしょうか。

結局見て見ぬふり、めんどいことになるから放置なんてことをしていれば、ヤツらは「何やっても注意されないから」と増長し、もっと多くの人の迷惑をかけることになる。そしてその様をみて「電車内でタバコ吸ってもいいんだ」と周囲の人間もヤツらに追随。結果的にまともな人が損をすることになりますよね。

そんなまともでないヤツらを見た子供たちは、全員とは言えませんが、大抵まともでない大人になる。

日本国内ならまだしも、海外にこんなヤツらが行ったらどうなるか。「日本人はマナーが悪い」「日本人は民度が低い」などと日本のイメージがた落ち。それによって「日本人は来ないで」「日本人お断り」なんて国や場所なども出てくるかもしれませんね。

日本人の中で「自浄作用」が働かなくなり、こういった人間が増えていくことで被害を受けるのは、最終的にはまともに生きている人たち。

放置、見て見ぬ振りが本当に最も良い選択なの?

電車内で喫煙していた男に注意した高校生が大けが。まともな人が損をすると、日本はまともな国じゃなくなる。