たきぶろぐ

「大人」になりたくない人の雑記

統一教会と自民党をはじめとする国会議員の繋がりについて思うこと

自民党が党内を点検したところ、179人が統一教会と繋がりがあったとのこと。

政治家と宗教の関係については、僕も以前記事にしています(https://takiblog.hatenablog.jp/entry/2022/07/18/190000)ので、同じ内容が含まれていると思いますが、深堀りしていきたいと思います。

統一教会と繋がりがあること自体は問題ではない

安倍氏が銃撃されてからというもの、マスコミをはじめとする一部の方々は統一教会と繋がっていることが問題であるかのように報じていますが、僕はそうとは思いません。

法的には全く問題がないことです。自民党と自民党を支持する統一教会、支持される側と支持する側であって、そこがどれほど密接な関係であろうと、法的には問題がないと思います。

公明党は創価学会、僕が先日取り上げた幸福実現党は幸福の科学、立憲民主党は立正佼成会、というように「政党を支持する宗教団体」という関係は自民党と統一教会の他にもあるわけです。

もっと言えば、様々な企業の労働組合などの団体組織が特定の政党を支持しているように、「政党を支持する団体組織」という関係で見ても問題はないわけです。

ですから、「自民党を支持する統一教会」という構図そのものは問題がないと僕は思います。それをあたかも「統一教会と関係がある自民党、国会議員は悪」と報じていることに僕は違和感を覚えます。

国会議員にも「信教の自由」は保障されている

〔信教の自由〕

第二十条 信教の自由は、何人に対してもこれを保障する。いかなる宗教団体も、国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない。

2 何人も、宗教上の行為、祝典、儀式又は行事に参加することを強制されない。

3 国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない。

出典:日本国憲法 | e-Gov法令検索

日本国憲法第二十では「何人に対しても」信教の自由が保障されています。国会議員であろうと、安倍氏が統一教会を信仰していたかは分かりませんが、仮に安倍氏が統一教会を信仰していたとしても、問題は無いです。

また、二項にもある「何人も、宗教上の行為、祝典、儀式又は行事に参加することを強制されない。」との文言。「強制されない」というのは、「参加するもしないも自由である」ということ。

安倍氏が統一教会のイベントにビデオメッセージを送ったとか、ある議員が出席したとかマスコミは報じていましたが、それも憲法に照らし合わせれば全く問題のないことです。寧ろそれを「悪」として「国会議員は統一教会のイベントに参加してはならない」とすることが憲法違反にあたります。

しかし注意しなければならないのは、国が特定の宗教団体に対して特権を与えたり、国教にして国民に宗教教育を行ったりしてはいけないということ。自民党はたしかに統一教会と関係がありますが、このようなことはしていないので憲法違反にはあたらず全く問題ありません。

では何が問題なのか

僕が「悪ではない」と言っているのはあくまでも「統一教会が自民党、国会議員、政治家と関係があること」という構図そのものであって、今回のこの事案全てに問題がないと言っているわけではありません。

「霊感商法、そして訴訟関係は日本を中心として起きていて、アメリカや韓国では起きていない。これは日本の旧統一教会だけが、いわば違法な形で資金調達をし、それを韓国の本部に送り届けるというミッションがあるからだ。旧約聖書にアダムとエバが禁断の木の実を食べたという話が出てくるが、エバが先に食べ、そしてアダムに渡したとされている。これが旧統一教会の教義では、アダム=韓国で、エバ=日本だということになっている。つまり“エバ国”である日本の支部が資金調達をし、“アダム国”である韓国の本部に捧げる。そして韓国がアメリカなど各国の支部に配分し、世界的な布教戦略を展開してきたということだ。

出典:旧統一教会の「“エバ国”日本が資金調達し“アダム国”韓国に捧げる」システム…それでも続いた自民党“保守政治家”との関係 | 政治 | ABEMA TIMES | アベマタイムズ

問題なのが統一教会が日本人をからカネをだまし取り、それを韓国に捧げるべきだとする、宗教団体の皮を被った一種の詐欺団体であるということ。

元徴用工といい慰安婦といい、韓国はいつも日本に対して謝罪と賠償(カネ)を要求してきますが、統一教会もその例外ではなかったということですね。

そして、日本人から霊感商法や多額の献金を強要し、その被害を受けて山上容疑者のように家庭が崩壊するといったことが起こったということ。

話をまとめると、「自民党が宗教団体から支持を受けている、関係を持っていることは『法的』には問題無い」が、このように日本人をカモにして金を盗り、それによって自己破産や家庭崩壊などをした人がいる統一教会と関係があるのは「『倫理的』にどうなの?」というところが問題になっているのかなと思います。

「全体」に奉仕をしているか

2 すべて公務員は、全体の奉仕者であつて、一部の奉仕者ではない。

出典:日本国憲法 | e-Gov法令検索

憲法第十五条の二項には、公務員は全体の奉仕者であって一部の奉仕者ではないと書かれています。

国会議員は国民を含む、全体に奉仕しなければならない。票が得られるから、得たいからという理由で統一教会だけに奉仕をしていないか?というところも問題だと思います。まぁこれは統一教会と自民党に限らず、他の政治家たちにも言えることですが。

選挙法違反は無かったか

公職選挙法で禁止されている戸別訪問や金品の授受などの買収行為などの行為を行っていなかったのかというのも問題ですね。

現時点ではそのようなことがあった、誰々が捕まったとかはないですが、これから出てくるかもしれませんね。自民党には菅原一秀氏だったり広島の一件だったりで前科はたくさんありますから。

霊感商法などの諸問題はあくまでも「統一教会」の問題

統一教会が霊感商法を行っていたり、多額の献金を強要していたり、その他抱えている諸問題はあくまでも「統一教会」の問題であって、自民党、国会議員の問題ではない。

そこを一緒くたにして、報じるのはおかしいのではないでしょうか。

「統一教会と関係を持っている自民党、国会議員」と「霊感商法など様々なトラブルを抱えている統一教会」は分けて報じるべきです。勿論前者には何の問題もないわけですから、報じることはできないでしょうけど。まぁその問題のないことを問題があるかのように報じているのが現状なんですけど。たしかに倫理的には問題はあるけど、週刊誌がやるようなことを朝から晩までずっと取り上げるようなことではないでしょ。

違和感を覚えた報道

ここから先はおまけ。本題とはズレますが、これおかしくなあい?っていう報道をいくつか取り上げます。

24時間テレビのボランティアに統一教会信者

統一教会側の発表で、日本テレビの24時間テレビのボランティアを統一教会の信者が7年間つとめていたことがわかりました。

これに対し、日テレは「一般的に、参加される方の個人的な思想・信条について確認することはいたしません」と発言しています。

自民党の選挙ボランティアに統一教会信者が居ただけでニュースにするくらいなのに、自分のところに統一教会の信者が居たら「いちいち確認してません」っておかしくないですか?

たった一回、取材に応じただけで

高市氏が統一教会と関係があったとされるメディアの取材に応じたことを問題視するような報道がされていましたが、これもどうなのかなーと。

国民の疑問とか知りたいことに答えるのも政治家の務めで、いくら宗教を信仰していたとしても日本国民。宗教を理由に取材に応じないのは逆にどうなのかと思います。国民には「知る権利」があるので、国民が知りたいことに応じるのは政治家として当然のことだと思います。

それに安倍政権時代、菅義偉氏が記者会見で回答を拒否したら「回答拒否だ!」と喚いていたくせに、取材に応じても喚き散らすって、この方々は一体何がしたいのでしょうか。掌クルックルですね。意地でも政権を叩きたいのでしょうが、見てて滑稽に思えます。

 

いずれにせよ、僕は宗教そのものに否定的ですし、日本人を金づるとして見ているようなカルト宗教、統一教会と深い関係を持っている人たち(政党問わず)には政治を任せたいとは思いませんが。

選挙で統一教会から組織票を得たり、イベントに出席したり、取材に応じるだけの『適切な距離を保っている』方は別になんとも思いませんが、「神の国をつくる」とか「統一教会の陳情を公約に入れるように」とか言っている方には国会からの退場を求めます。

だいたい日本は国民主権の国なんだから、神の国じゃなくて『国民の国』ですし、陳情を聞くのはまだいいですが、他の国民の声も聞かずにカルト宗教の頼みを聞くとか、あなたは誰のための政治家なんですかと問いたい。