たきぶろぐ

「大人」になりたくない人の雑記

「LGBTであることは隠して生きてほしい」と発言した議員、政治家失格です

このニュースを見た時にすごくデジャブを感じたんですけど、約2年前にもLGBTへの発言が問題視されたことがありましたね。このブログでも取り上げています(「同性愛が広がれば足立区が滅ぶ」発言にもっと怒るべきワケ - たきぶろぐ)。

今回の議員がどのような発言をしたかというと、ニュースサイトから引用します。

栃木県下野市の石川信夫(いしかわのぶお)市議(65)=2期=が6月の同市議会一般質問で、LGBTなど性的少数者に関して「できたら静かに隠して生きていただきたい。その方が美しいし、社会に混乱が起きないと思う」などと発言していたことが2日までに分かった。

 石川氏は質問で、性的少数者を含むカップルの関係を公的に証明する県のパートナーシップ宣誓制度の導入に反対の意思を示した上で「制度を設けて社会に認めさせることがいいのか大変疑問に思っている。後世に憂いを残す」などと主張した。

 下野新聞社の取材に対し、石川氏は「苦しんでいる人がいっぱいいるのは知っている。それでも公的に認める必要はない。問題点に気が付いてほしくてあえて言っている」と話した。

出典:「LGBT隠して生きて」 栃木・下野市議が議会で発言(下野新聞SOON) - Yahoo!ニュース

LGBTsに不快感を抱く人も居ますし、同性婚やパートナーシップ制度に反対する人も居ますが、それは思想の自由であるので、僕は賛成しろとか、LGBTsに優しく接しろ、特別扱いをしろと言うことはしません。僕がこの市議の発言について変だなと思うのは3点です。

1点目。「隠した方が美しい」って?カミングアウトするか否かは本人次第であるのにも関わらず、なぜ隠したほうが美しいと、カミングアウトをすることに対して否定的なのでしょうか。

しかもそれ政治家が言っちゃあ、おしまいでしょう?なにか不祥事とか事件とか起こしても「隠したほうが美しい」から隠蔽するおつもりでしょうか。

仮に当事者の方々がカミングアウトしたり、同性婚をしようてなって、どのような社会的混乱が起こるのか、それを教えていだきたいですね。

2点目。「苦しんでいる人がいっぱいいるのは知っている。それでも公的に認める必要はない。問題点に気が付いてほしくてあえて言っている」という発言。

政治というものは弱者を救う、多くの国民を幸福にするために行われるもの。苦しんでいる人がいるのを知っているのに、この市議はそれを公的、つまり、政治が認める必要はないと切り捨てているんです。この発言をしたこの方は政治家失格だと思うんですよね。

3点目。これはまぁこの方にも関係あることではありますけど、この方新興宗教「幸福の科学」を支持母体に持つ幸福実現党の党首なんですよね。この方が幸福の科学の信者かは分かりませんが、宗教ってそれこそ神様が救ってくれるだのなんだの言ってるじゃないですか。

人を救うはずの宗教団体が、なぜこういう人を苦しめるような発言をする議員を支持しているのか、僕には理解ができないですね。本来なら逆にこんな他人を苦しめる人を神様が罰して、苦しんでいる人を救ってあげるべきだと思うんですけど。この議員は「苦しんでいる人が居る」って分かったうえでこんな発言をしているのだから罰せられてもおかしくはないのに。

「幸福実現党」とか「幸福の科学」とか、『幸福』をやたらと強調していますが、あなた方にとって「幸福」とは「苦しい思いをしても、本当の自分を隠して静かに生きること」が幸福なのでしょうか。僕はそんなの幸福だとは思いません。仮にそうだとしたら、この方々は「幸福」という言葉を使う資格はないと思います。そもそも苦しい人を見捨てて、救うどころかもっと苦しめている時点で宗教団体、政治家として失格かと。