たきぶろぐ

「大人」になりたくない人の雑記

LGBTs差別禁止法に反対します

気がつけば5月ですね。僕は昨年4月から社会人になったのですが、この1年は本当にあっという間だったなと思います。特に神奈川に引っ越してきてからはやることが多すぎて時間が足りないくらいあっという間に過ぎ去っていきました。そろそろ引っ越し等など諸々の手続きも終わって一段落ですかね。いやあ...長かった。

今日はここ最近話題の通称LGBTs理解増進法(LGBTs差別禁止法)のお話。日本で5月に行われるG7広島サミットや、4月に行われた統一地方選挙もあってか、ここ最近話題となることが多いのですが、そのうちの一つがこの法案。

その名の通り、LGBTsの理解を増進させよう、差別を禁止しようという法律ですが、私はこの法案に反対します。

LGBTの象徴、レインボーフラッグ

なぜ反対?当事者の僕が思うLGBT理解増進法(差別禁止法)の問題点。

一番の問題は「差別は許されない」という文言

このブログを以前から読んでくださっている方はご存じだと思いますが、僕はバイセクシュアルと公言しています。その後右往左往してめんどくさくなってクエスチョニングでいいや、と今は思っていますが。(ちなみに今好きな人は同性です。5年間片思い中)

LGBTsの理解増進法、差別禁止法をつくることは一見いいことのように思えるかもしれませんが、僕はそう思わないです。この法案の一番の問題は「差別は許されない」という文言が含まれている点です。(事実上の差別禁止)

僕は以前から言っていますが、LGBTsとストレートの方々を同等に扱うということには賛成です。なのでLGBTs理解増進法の「差別の解消」という部分には賛同しますし、理解を増進させるために学校教育なども充実させるという点は評価できます。

ただ差別の禁止というのは賛同できません。なぜなら差別と区別の違いが分からない人が少なからずいるためです。ちょっとしたことで「差別だ!」と叫ぶ人っていますよね。でも多くの人が安心して生活を送るために区別は必要なわけです。

軽く冗談を言っただけで「差別だ!」と言われると、周りの人は「こいつ何でもかんでも差別だってめんどくさいな。もう関わらんとこ」と、差別解消するどころか自分の周りに人が寄り付かなくなるでしょうね。それでいいなら別にいいんですけど。

それがその人だけならまだしも、「LGBTsの奴らって差別だ差別だうるせえなあ」と言って、LGBTs全体が社会の人々から距離を置かれる可能性があります。僕はそれを望んではいないですし、理解を増進するどころか寧ろ逆効果。

教育現場や企業、国の取り組みでLGBTsの理解を増進させるような取り組みを行えば、時間はかかるかもしれませんが、人々の理解は進み必然的に差別はなくなるでしょうに、なぜここで「差別禁止」という理解増進と矛盾し、結果を急ぐような文言が組み込まれたのか疑問に思います。この矛盾に誰か気が付かなかったの?

僕は理解増進法には賛成ですが、「差別は許されない」という文言に関しては、はっきり言って、いらないと思います。

法で差別を禁止しても、差別はなくならない

法律で差別を禁止したところで、今までLGBTsのことを気持ち悪いと思っていた人が、法律ができたとたんにLGBTsの人たちは気持ち悪くなんかありませんと急に変わりますかという話ですよ。

極端な例ですが、人を殺したら罰せられるという法律がありますけど、じゃあ殺人事件がなくなりました?なくなっていませんよね。毎日のようにニュースで誰かが殺害されたというニュースを見ますよね。

法律を作ったところで、一人ひとりの中にある思想や感情というものは制御できない。だから理解増進法にもある通り、まずは一人ひとりの意識を変えることが重要なわけです。どうしても差別を無くしたいのであるならね。

そうすれば時間はかかりますが、自然と差別は無くなっていくことでしょう。しかし、いくらLGBTsの理解を深めるような取り組みを行っても、やはりLGBTsを不快と思う人は居るでしょう。それは当たり前のことです。一人ひとり好き嫌いはあるわけですから。食べ物と同じです。

しかし日本では思想・良心の自由があるので、嫌いという人の思想を強引に変えるようなことはあってはなりません。差別禁止法は思想・良心の自由を脅かす危険性があり、私はそのような法案には反対です。差別禁止ではなく、LGBTsについてまずは理解してもらうことが重要だと思います。

そもそも差別禁止法をつくること自体が差別にあたるのでは?

そもそもの話ですけど、差別禁止という法律を作ること自体が差別に当たるのではないでしょうか。逆差別ですね。なんでLGBTsだけ差別を禁止する法律を作るのか、LGBTsを優遇しているじゃないか、と。

差別を禁止する法律を作ることによって差別をしてしまうという、矛盾が生じてしまうわけですね。だからこそ差別禁止法ではなく、理解増進法。差別を禁止するのではなく、LGBTsについて理解を深め、自然と差別がなくなる社会をつくることが、逆差別を含め、あらゆる差別を無くすことに繋がると思います。

差別が生まれる原因は偏見や理解不足が原因

あくまでも僕の私見ではありますが、差別が生まれる原因というのは偏見や理解不足が原因だと思っています。

ハンセン病の時もそうでしたよね。誤った認識、偏見によって強制的に患者を隔離させたり、患者の家族との接触を避けたり。LGBTsへの差別があるのも、このような誤った認識や偏見、理解不足が原因だと思います。

だからこそ、LGBTsについてまずは理解を深めていく取り組みを行っていくことが大切だと思います。教育機関でそのような教育を行うなり、LGBTs当事者とストレートの方が交流する場を設けていくなど。

そのようなことを行わず、ただ差別を禁止するだけでは、寧ろLGBTsに反感を抱く人が増えると思いますよ。「あいつらだけ法律で守ってもらって」とかね。差別禁止法を作ることによって、表向きは差別がなくなるかもしれませんが、心の中ではむしろ法律ができる前より反感が強まることもあり得ます。それでは寧ろ逆効果です。


「G7の中でLGBTsへの差別禁止法がないのは日本だけ」とメディアは煽っており、それに便乗する形で5月に行われるG7広島サミットまでに法律を制定しようとしている人たちがいます。

しかし、そんな急ピッチでよくわかんない変な法律を作るくらいだったら、時間をかけて当事者やストレートの方も交えて様々な議論を行ったうえで法律を制定した方が良いと思いますよ。

安保法やら種苗法やらTPP参加の時は「慎重な議論をー」などと言っていた人たちが、「G7までに制定すべきだ」とか議論を急いでいて、なんだかなあと思います。