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「大人」になりたくない人の雑記

韓国、台湾に無礼を働く

韓国で行われた国際会議の場で、台湾のオードリー・タン氏(日本でいうデジタル担当大臣)によるオンライン講演が行われる予定でした。しかし、当日になり韓国からドタキャン、それも電子メールで伝えられるという非常に無礼なことが行われました。

なぜ韓国はドタキャンしたのか

韓国がなぜ当日にドタキャンをしたのか、台湾は主催者から以下のような説明をされたと発表しています。

台湾外交部(外務省)によると、主催者は「両岸関係の各側面」を理由に講演を中止した。

出典:台湾、韓国に「強烈な不満」表明 唐鳳氏の講演中止で:時事ドットコム

いやいや、中国と台湾が対立していることくらい、何年も前から分かっていたでしょうに。蔡英文政権になってから、ますます対立は激化していましたよね。それを知っていたうえで講演を依頼しておいて、当日になってしかもメールで一方的にドタキャンとか、無礼を通り越して非常識。

もし韓国が中台が対立していることを知らなかったとしたら、それだけで外交音痴と言えるのに、知っていたうえで講演をお願いしておいて当日になってドタキャンしていたとすれば、外交音痴通り越して頭が悪いですよね。リスクヘッジができてない。

中国に擦り寄る韓国

しかし、「両岸関係の各側面」というのは表向きの理由であって、背後には別の理由があると思います。

例えば、韓国の文在寅大統領は、アメリカやオーストラリアなどが表明した北京五輪の外交的ボイコットについて、以下のように発言しています。

 韓国の大統領が北京オリンピックの外交的ボイコットを「検討していない」と明言しました。

 オーストラリアを訪問中の韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は13日、北京オリンピックの外交的ボイコットについて「アメリカをはじめ、どの国からも誘いを受けておらず、検討していない」と述べました。

 また、「アメリカとの同盟が外交と安保の根幹だ」と強調する一方で、「経済的に中国との関係は非常に重要だ」とも述べ、対中外交を重視する姿勢を鮮明に打ち出しています。

出典:韓国大統領 外交的ボイコット「検討していない」|テレ朝news-テレビ朝日のニュースサイト

世界各国が北京五輪の外交的ボイコットを検討・表明している理由は、中国がウイグル族などの少数民族に対して弾圧や洗脳、民族浄化を行っているという人権問題を懸念してのこと。

文大統領は大統領になる前は「人権派弁護士」として活動をしていたそうですが、それほどまでに人権を重んじていた人が人権を弾圧するような国に行くんですから、呆れますね。

これは日本にも言えることですが、「他からボイコットしろと言われていないからボイコットはしない」って、そりゃあそうですよ。ボイコットするかしないかを決めるのは、最終的には自国ですから。アメリカ等が圧力をかけたら中国とやってることが変わらないし、それで何か不利益を被ったときに責任を押し付けられかねない。特にすぐ他人のせいにする韓国は。日本はまだ「国益の観点から判断する」と言っているだけ、「検討していない」とした韓国よりはまだマシ。

そしてこれも日本にも言えることですが、経済的に中国との関係は重要って、中国に依存しているからそうなるんですよ。一国に依存するとどうなるかは馬鹿でも分かりますよね。こういうときに歯向かえば圧力をかけられるし、中国の経済が落ち込めば、自分の国まで落ち込んで共倒れ。それはコロナで中国との貿易が大幅に減った北朝鮮を見ればわかりますよね。身近にいい例があるのに、中国依存を脱却しようとしない韓国。日本は岸田政権になってから「経済安保」について考えるようになったため、まだマシですね。

中国に頼らざるを得ない部分はあるかと思いますが、依存しすぎるとロクなことにならないですよ。

「朝鮮戦争」とも関係アリ?

最近文大統領は朝鮮戦争の終戦宣言を急いでいます。朝鮮戦争は未だ終結せず、現在はあくまでも休戦状態であることは、知られていると思います。しかし、ここ最近文大統領が中国やアメリカに執拗に終戦宣言を働きかけています。彼の北朝鮮政策は親北・従北とも揶揄されるほどですが、なぜこれほど急ぐのか。

文大統領の任期は来年で終わり。再選をすることもできないため、大統領のうちにやっておくべきことはあと1年で終わらせなければなりません。

文大統領のこれまでの実績...というか歴史を見てみると、韓国の最低賃金を大幅に引き上げて雇用が悪化し失業率が上昇、ボルトン氏の回顧録にはトランプ元大統領と金正恩氏の対談時、邪魔者扱いされていたことが暴露され、シンガポール、ベトナムでの米朝首脳会談では完全に蚊帳の外。韓国のカネで建てた南北共同事務所は、北朝鮮によって爆破されて粉々。日韓間では、解決済みの慰安婦・徴用工問題を穿り返し、日本からは事実上の報復としてホワイト国から除外されて輸出管理を強化され、韓国民の不買運動、反日デモによって日韓関係は過去最悪に。コロナ対策ではK防疫を自画自賛し日本を嘲笑していたものの、後に再拡大してK防疫は失敗に終わり、逆に日本から嘲笑される...。

そんなことをしているうちに、支持率はみるみる低下。韓国の歴代大統領は任期中もしくは任期後にいずれも逮捕収監、自殺、海外逃亡など悲惨な末路を辿っており、支持率の低下は文大統領の今後の人生にも影響をしかねない。

また、文大統領はポジティブな方で功績を残すことができていない。現職の大統領として初めて北朝鮮入りしたトランプ氏に邪魔者扱いされていたにもかかわらず、強引に引っ付いてきた過去からもわかるように、文大統領はおそらく歴史に名を刻みたい。

朝鮮戦争の休戦協定が結ばれて約70年。70年も続いた対立が文大統領によって終戦となり、さらにそれを機に南北朝鮮の融和が進み、南北が統一された、となれば文大統領は間違いなく歴史に名を残すことになるでしょう。

しかし、朝鮮戦争の終戦には当事国である韓国と北朝鮮はもちろん、後ろで支援をしていた中国・アメリカの支持も必要。だから韓国としては、北朝鮮はもちろん、中国の機嫌を損なうことを避けるため、今回の台湾への無礼や外交的ボイコットを検討していないという動きになったのではないでしょうか。

しかし、あまりに中国寄りになりすぎると、今度はアメリカからは距離を置かれるため、韓国のバランス外交が試されるところではあります。が、「外交の天才」と呼ばれる文大統領なら安心ですね(遠い目)。

韓国、台湾に無礼を働く