たきぶろぐ

「大人」になりたくない人の雑記

櫻坂46『五月雨よ』考察。『偶然の答え』、『無言の宇宙』と繋がっている?

昨夜、レコメンで櫻坂46の4thシングル「五月雨よ」が世界最速で放送されました。いやぁ…神曲ですね。

公開された直後友人AとLINEで考察が盛り上がり、その興奮が冷めやらぬ内に考察の記事を書いてしまおうと思います。たきぶろぐ史上初じゃないかな。歌詞もMVも出ていない中での考察は。歌詞も耳コピですし、MVによって解釈が変わるので、あくまでもバージョン1ってことで。今後アップデートしていきます。

櫻坂46『五月雨よ』考察

「天気と気持ちは同じ」

五月雨よ 教えてくれ 曇り空に叫んでた
止むつもりか 止まないのか 先のことはわからないまま
五月雨式に好きになってく

言葉にしてしまえば 楽かもしれないけれど
自分の方からなんて 絶対に言い出せない
はっきりとしないのは 天気も気持ちも同じ
風向き どっちつかず 僕は友達のままでいい

だから心の内側で雨宿りして 
雲の切れ間 太陽をここで待つ

出典:櫻坂46『五月雨よ』
作詞:秋元康 作曲:温詞

五月雨は梅雨のこと。梅雨は知っての通り、雨や曇りがずっと続く時期。この曲の主人公は梅雨の曇り空、雨の降っている空に向かって「止むつもりなのか、止まないのか」と叫びます。梅雨の時期って雨がいつ止むかって分からないですよね。降ったり止んだりを繰り返したり、梅雨明けも予想されるけど、長引いたり案外早く明けたりもする。先のことは分からないままダラダラと雨が降り続く。そんな梅雨の時期を主人公は自分の気持ちと重ね合わせ、五月雨式に好きになっていくと歌っています。

「好き」と言葉にして相手に伝えてしまえば楽だけど、主人公には勇気が無くて自分からは言い出せない。はっきりとしないのは雨が降ったり止んだり、曇り空でこれから雨が降るのか、これから晴れるのか分からない天気と同じ。風向きもどっちつかずだけど僕は友達のままでいいと思っています。

僕は「晴れ=告白して恋が実る、雨(五月雨)=好きな気持ちを相手に伝えず、友達のままで居る」という意味なのではないかと考察していました。そうなると、主人公は自分から「好き」と伝えることはせず、心の中で雨宿りをして、太陽が出てくる=いつか恋が実るのを待つことにしたと解釈できますね。

「見上げたって変わらないのに期待してしまう」

五月雨よ 後から後から 愛おしさが込み上げてくる
見上げたって変わらないのに どこかに虹 期待してしまう
五月雨よ 切なくなる “いつの日か“は いつ来るんだ
広げられない傘を持ってる 今すぐに会いに行くために・・・
どんな時も絶える事ない永遠を 愛と信じてる

出典:櫻坂46『五月雨よ』
作詞:秋元康 作曲:温詞

主人公はサビ前で雨宿りをして晴れるのを待つことにしています。そして、サビの後半に「いつの日か」という言葉も入っていることから、雨宿りをしていつかは分からないけど、(五月雨の)後から後から=恋が実ってから愛おしさがこみ上げてくる。今空を見上げてもずっと雨が降っているのに、どこかに虹を期待してしまう。虹は雨がやんで晴れた時に起こる現象なので、雨宿りはしているけどいつか恋が実らないかなーと心のどこかで期待している主人公の気持ちが描写されています。

虹が無いか期待して空を見上げてみるけど、空はずっと雲が覆っていて切なくなる。サビ前で主人公はいつの日か晴れる=恋が実るのを雨宿りして待っていることに決めましたが、その「いつの日か」はいつ来るのだろうと雨宿りをしながら考えている様子。雨宿りはしなくても、今すぐに会いに行くため=告白するための傘は持っている。でも別に晴れにならなくても=告白せず恋が実らなくても、雨が降ったままでも絶えることが無い、「いつの日か」が来ない、今の状況(永遠、ずっと雨が降り続く様)を主人公は愛と信じてる。

「止まない雨は無い」と言うけれど

『止まない雨はない』 誰もがそういうけれど
本当にそうなのか? 君にどんどん惹かれてく
今このドアを開けるのか 諦めるのか
意気地なしの自分に問いかけてみる

出典:櫻坂46『五月雨よ』
作詞:秋元康 作曲:温詞

止まない雨は無い=いつかは晴れる=いつか恋は実ると誰もがそういうけれど、本当にそうなのか、友達のままでいいと思っていたはずなのに、君にどんどん惹かれてく。心(ドア)を開いて傘を差して君に会いに行くか諦めて友達のままでいるのか。自分の方から「好き」と言えない上に、友達のままでいいと決めたはずなのに、やっぱり君に惹かれて好きと伝えたいと思い始める、告白をするか本当に諦めるのか、意気地なしの自分に問いかける。

「厚い雲に覆われていちゃ伝わらない」

苦しいよ 君を想うと 一方的で 息もできない
中途半端は嫌いだけど どちらかに決められない
ずぶ濡れになってもいい 不安の中 飛び出すべきだ
その勇気が 僕にあったら 雨だって きっと怯むだろう
何もせずに厚い雲に覆われていちゃ 君に伝わらない

Wow Wow・・・
小雨になった 止むかな

出典:櫻坂46『五月雨よ』
作詞:秋元康 作曲:温詞

君のことを想うと一方的で息もできないほど苦しくなる。中途半端は嫌いだけど、意気地なしだからどちらかに決められない。どちらかっていうのは告白して恋人になるか、友達のままで居るか。悩まないで傘なんか持たないでずぶ濡れになってもいいから今すぐ飛び出すべきだ=告白するかどうかは置いておいて、とりあえず会いに行けばいいとも思う。けど「その勇気が僕にあったら雨だってきっと怯むだろう」という歌詞からもとれるように、結局主人公は飛び出せず心の中で雨宿りをしている。何もせずに厚い雲に覆われていちゃ僕が君のことを好きだという事は君には伝わらないだろうとは分かっていても、結局飛び出せない。

結局あれこれ悩んで雨宿りをしているうちに、雨は小雨になり、主人公の僕は「止むかな」、「いつの日か」が来るのかなと微かな期待を抱きます。

「雨よ 止むな」

五月雨よ 後から後から 愛おしさが込み上げてくる
見上げたって変わらないのに どこかに虹 期待してしまう
五月雨よ 切なくなる “いつの日か“は いつ来るんだ
広げられない傘を持ってる 今すぐに会いに行くために・・・
どんな時も絶える事ない永遠を 愛と信じてる

答えなんか 出るわけない それが恋だ
五月雨式に 降り続いてる
五月雨式に 好きになってく
雨よ 止むな

出典:櫻坂46『五月雨よ』
作詞:秋元康 作曲:温詞

大サビは1番のサビと同じなので割愛。

雨の中自分から傘を差して=両想いか分からないまま相手に告白していくのか、降り続く雨が上がって晴れるのを待つのか=いつの日か両想いであることが分かって自然と恋人になるのか、絶対的な正解は無く答えなんか出るわけがない、それが恋なんだ。

五月雨式に降り続いていく雨を見ながら、五月雨式に君のことを好きになっていく。「雨よ 止むな」というフレーズから、主人公はいつの日か雨が止んで晴れるのを待つ=両想いだと分かって自然に恋が実ることを待つことにしたのではないか、と僕は考察しました。


この考察にたどり着く前、「答えなんか出るわけない」と言っているのに「雨よ止むな」と答えを出しているから矛盾しているのではないか、と思っていました。

友人Aの考察は「答え=決断=晴れとするならばセーフじゃないかな」と。僕は「晴れ=恋が実る」と考察しましたが、友人Aは「晴れ=決断ができた」という考察。だから「雨よ止むな」というのは「まだ決断ができていない」ということだから、「答えなんか出るわけない」という歌詞とは矛盾していない。

大サビ前の「小雨になった 止むかな」というのは自分で雨から抜け出す=決断をするのではなく、雨が上がるのを待つ=自然と晴れる(決断がされる)のを待つ他力本願的な主人公を描写したもの。

そして大サビで「晴れた後から愛しさがこみ上げてくる」と歌っていることから、「晴れ」は必ずしも恋が実るっていうわけじゃなくて、友達のままでいるという決断を含めたことなのだと、友人Aは考察しています。

恋と同じで、考察も正解は無く答えなんか出るわけないので、人それぞれ受け取り方と言うか解釈も変わってきますよね。だから考察系のコンテンツは面白い。

『五月雨よ』は『偶然の答え』の続きとなる楽曲?

ラジオで初めて聴いたとき、ゆったりとして爽やかな曲調、恋を歌った楽曲ということからも、2ndシングル『BAN』に収録されていた『偶然の答え』という楽曲と似ているように感じました。

『偶然の答え』のストーリーは、この曲の主人公は同級生の子を好きになって告白したけど、告白をした後気まずい雰囲気のまま高校を卒業。高校卒業後、地元を離れ東京に出て役者を目指します。ある日、渋谷のスペイン坂でかつて告白した女の子と偶然再会して「僕達このまま付き合っちゃってもいいよね」って言ったら、その子が頷いたように見えた。でもはっきりと返事はなくて、その日はそのまま別れた。

その子は東京に住んでるのか、地元に住んでたまたま渋谷に来てただけなのか分からないけど、スペイン坂で再会して別れた後ダラダラと好きになってる状態。そこから『五月雨よ』に繋がるのではないかと思いました。

まだ正式にプロポーズはできてないから、『五月雨よ』でも意気地なしとか、そういう言葉が出てきてるのかな...なんて。

『無言の宇宙』とも繋がっている?

『無言の宇宙』も恋を歌っている楽曲ですが、「愛を語らなくても(無言でも)伝わる」、「何度アプローチしても動かないものは動かないものだ  話さなくてもいいんだ 僕が君を理解する日まで」と歌っていることから、『五月雨よ』の最後のフレーズ「雨よ止むな」で相手に気持ちを伝えることはしないと決めたとしても、相手には愛は伝わる、君が僕を理解する日まで話さなくていいと、主人公は決断をした。『無言の宇宙』の最後にも「僕は君を理由なく好きだ」という歌詞があることから、「五月雨式に好き」なことは変わらず、好意を抱き続けていることが分かります。

『無言の宇宙』のセンターは、『五月雨よ』をもって櫻坂46を卒業する渡邉理佐。そして、今回の『五月雨よ』のセンターは理佐と姉妹のように仲の良い山﨑天。この二人で一本のストーリーを完成させていたとすると、めちゃくちゃエモいですね。


『五月雨よ』という梅雨を思わせる曲名、恋を歌った曲ですが、どれかに一辺倒するのではなく、2番のサビ前とかサビは卒業ソングっぽい歌詞も入ってて、昨日のラジオでのりさんも言ってたように何にでも当てはまる曲。この時期にピッタリで素敵。

これからカップリング曲の解禁、MVも公開されるでしょうし、とても楽しみです。

櫻坂46『五月雨よ』考察。『偶然の答え』、『無言の宇宙』と繋がっている?