たきぶろぐ

「大人」になりたくない人の雑記

元マネージャーも性加害を告白。やはりジャニー氏だけではなかった

先週、ネトフリでペーパー・ハウス・コリアというドラマを見ていたんですけど、すごい良かったです。深夜4時くらいまで起きて一気見しちゃいました。見終わったころにはすでに空が明るくなっていました。おすすめです。

さて、先週文春がジャニーズの性加害問題についてニュースを報じました。なんとマネージャーもジャニーズJrに手を出していたことがわかりました。これによって性加害行為を事務所ぐるみで行っていた可能性が否定できなくなりました。今更驚きもしないんですけども。

元マネージャーも性加害を告白。やはりジャニー氏だけではなかった元マネージャーも性加害を告白。やはりジャニー氏だけではなかった

元マネージャー本人がジャニーズJrへの性加害を告白

週刊文春の報道を一部抜粋します。

 X氏の欲望が10代の少年たちに向かったのは、ジュニアの担当になってからのことだ。

「毎日、気の狂いそうなぐらい忙しい中、そういう人たちの集団という風に見えて。デビュー前の横並びの人たちと(仕事を)しているから、歳は離れていても、感覚的に一緒に感じたこともある。それで仲良く喋っているときに、本当に自分が悪いんだよ、自分が犯した罪なんだけども、『エッチしよう』と言った」

相手は高校生ぐらいのジュニアが多かった。もちろん、時には「嫌です」と断られることもあったという。だがX氏は彼らのマネージャーであり、ジャニー氏からジュニアの仕事の差配をある程度、任されていた存在だ。立場を利用した性加害と言えるだろう。

 そのうち、ジュニアの中でも、X氏のことが噂になっていった。当時のX氏に罪の意識はあったのか。

「もちろんあったよ。だからあるジュニアに『ちょっと、やりすぎじゃない?』と言われ、それからは二度としませんでした。その子には感謝しています」

出典:「6人くらいと…」ジャニーズ事務所・男性マネージャーもジュニアに性加害していた<本人告白> | 文春オンライン

もしこの報道が事実であれば、ジャニーズ事務所内で性加害行為というものが蔓延している可能性は否定できませんよね。

これまではジャニー氏による性加害行為のみにフォーカスされていましたが、これによって主語が「ジャニー氏」ではなく「ジャニーズ事務所の人間」ひいては「ジャニーズ事務所」と変わることになります。

記事にも書いてありますが、この元マネージャーは「ジャニー氏から仕事の差配をある程度任されていた存在」。ということは、この元マネージャーに盾突くとジャニー氏に盾をつくことと同義となり、必然的に元マネージャーには逆らいにくいという空気が生まれます。そうなれば立場を利用した性加害。

マネージャーはタレントを守る側に立つべきなのに、タレントに危害を加える側に立った。これ、おかしいですよね。

そして、あるジュニアに止められて、ようやく目を覚ました模様。このジュニアの勇気が、他のジュニアの子たちを救うことになりました。彼がどんな人かは分かりませんが、称賛に価すると思います。

ジュリー社長が仮に知らなかったとしても、監督不行き届きでは?

ジュリー社長はジャニー氏の性加害について、「知らなかった」と発言をしています。ここ最近になって「うわさは聞いたことがある」と発言を変えてきているようですが。

仮にジュリー社長が性加害行為を知らなかったとしても、マネージャーがこういった行為をしていたのを知らなかったというのは、取締役としての監督不行き届きではないでしょうか。

ジュリー社長は、ジャニーズの経営体制について、以下のように説明しています。

私は取締役という立場ではありましたが、長らくジャニーズ事務所は、タレントのプロデュースをジャニー喜多川、会社運営の全権をメリー喜多川が担い、この二人だけであらゆることを決定していました。情けないことに、この二人以外は私を含め、任された役割以外の会社管理・運営に対する発言は、できない状況でした。

出典:故ジャニー喜多川による性加害問題について当社の見解と対応 | ジャニーズ事務所 | Johnny & Associates

仮にジャニー氏、メリー氏に口出しをできなかったとしても、マネージャーが性加害行為をしていたのであれば、取締役としてマネージャーに対して厳重注意をすることはできるはずです。例え名ばかりだとしても取締役とマネージャーという立場なのですから。

今回の文春の報道でも、この元マネージャーのことはジュニアの中でも噂になっていたと報じられています。それをジュリー現社長は知らなかったとシラを切っていました。

しかし、最近になって前述のように「うわさは聞いたことがある」と発言をしたそうです。*1なぜうわさを聞いた段階で動かなかったのか。知らなかったのではなく知ろうとしなかったと思います。

どちらにせよ、当時の取締役、現在の社長としてあまりにも対応がずさんなように思います。

所属タレントたちのコメントに違和感

今回のジャニーズ事務所の性加害行為について、ジャニーズに所属するタレントの方々が様々な番組で発言をしていますが、それらの発言について僕は少し違和感を覚えたのですが、僕だけでしょうか。

東山紀之氏

「後輩たちにできる限り待ってもらった」

東山氏は「ジャニーズ最年長の私が最初に発言すべきだと思い、後輩たちにはできる限り待ってもらった」のような発言を行っています。これこそ、いかがなものかと思います。

性加害についても社長とジュニア、マネージャーとジュニアという立場を利用した行為でした。それなのに今回も、先輩と後輩という立場を利用して「待ってもらった」というのは、それはやはり反省していないのではないかと思います。タレントが各々自由に発言できる環境だったのか、この発言を聴く限りだと疑問に思いますし。

それに、この報道が出た後、news zeroでは櫻井翔キャスターではなく、有働由美子アナがこの問題について発言をしていました。

もし、「待ってもらった」のであれば、ジャニーズ事務所がnews zeroの編集権に介入したとも言えなくはないですよね。「櫻井キャスターには発言させないように」と。これもこれでいかがなものかと。

「ジャニーズという名前を存続させるべきなのか」「すべてを新しく」

また、東山氏は「ジャニーズという名前を存続させるべきなのか」などとも発言をしています。いやいや、不祥事が出たら名前を変えるというのはほかの会社でもあることですが、常々詐欺師じゃないかと思うんですよね。

詐欺師ってバレたときとか、名前をコロコロ変えるじゃないですか。で、また別の人をだます。だから名前を変えればいいっていう発想って、個人的には詐欺師的発想だと思うんですよね。

政治の世界でも某民主党が政権交代で下野した後に民進党に名前を変え、その後も立憲民主党やら希望の党やら国民民主党やらに名前を変え...。でも中身もやることも変わらない。で、結局今どうなっています?名前を変えたとしても中身が変わらないと意味が無いんですよね。

「外部の方とすべてを新しくし、透明性をもって」とも言っていますが、この発言をした当時、ジャニーズ事務所は第三者委員会の設置に否定的でしたし、ジュリー社長も辞任を否定しています。これでこんなことを言われても、説得力皆無で、もはや嘘をついているようにすら思えます。

最近になって「再発防止特別チーム」とやらを設置しましたが、このメンツもジャニーズ側が依頼したメンツ。ジャニーズ側はこれまで関係を持ったことが無いと言っていますが、本当なんですかね。やはり外部の人間がこの人とこの人とこの人で、と指定した方が透明性は担保されると思うんですよね。

中丸雄一氏

「前進の1歩かなと感じています」

これもどこか他人事というか。こういう発言って外部の人間が評価をするときにするようなものだと思うんですよね。自分が直接的な加害者ではないとはいえ、問題の起こっている会社に所属しているタレントが行うような発言とは思えない。

「社会に貢献する気持ちが強い会社」

また、「社会に貢献する気持ちが強い会社だと思うんです」とも発言。あれ、性加害の話がいつの間にか社会貢献の話にすり替わってる?ここまで露骨な論点ずらしは珍しいですね。

仮に社会貢献云々やってたとしても、裏でこういうことをやっていたのではないかという報道が出た時点で、すべておじゃんですよ。表と裏の顔があると自ら認めたようなものです。

じゃあ社会貢献をした会社は裏で子供たちに性加害を行っても良いのか、そんなはずはありませんよね。社会貢献をやったらすべてチャラになる、いい会社だというのは、脳内お花畑なんですか、と言いたい。

ここまで論点をずらしてまで事務所を擁護する中丸氏は称賛しますよ。もちろん皮肉です。

櫻井翔氏

「逃げた」と批判された櫻井”キャスター”

ジャニーズが社長のお詫び動画を出した翌日のnews zeroは櫻井キャスターが出演する曜日でしたが、ジャニーズに関して取り上げた際は有働アナが「この件に関しては番組で話し合って私が発言をします」と言い、櫻井キャスターが不在の中、有働アナが淡々と発言をしていきます。

これについて「逃げた」と批判をされましたが、前述のように東山氏が「待ってもらった」というのが事実であれば、櫻井キャスターもそれに応じただけでしょう。

しかし、”キャスター”としてテレビに出ているのに、自分の所属する会社の不祥事を取り上げるときは消えるって、キャスターとしてのプライドは無いんですかね。結局は”キャスターごっこ”としか思えませんね。

芸人のコメンテーターなども否定はしませんが、彼の場合はコメンテーターではなくキャスターですからね。伝える立場にある人間が、消えるというのは「逃げた」と言われても仕方がないと思います。

「大きな意味では被害者側に見られうる立場にある」

これもねえ。確かに所属タレントは被害者側に見られうるのも事実ではあります。が、僕はまだブログでは言っていませんでしたが、僕は常々この問題について周囲の人間と話したときに言っていることがあります。

それは、所属タレントは被害者であるかもしれませんが、加害者でもある可能性もあるということ。今回の文春の報道で確信しました。

どういうことかというと、たしかに今所属しているタレントもジャニーさんや会社の人間から性被害を受けていたかもしれない。でも、それを止めようとした人は居たのでしょうか。特にジャニーズに長く所属している人にお聞きしたいですね。

もし仮に自分が性被害を受けて嫌だったら、ジャニーさんに「もうそういうことはやめましょうよ」と言って止めればよかった。しかし、カウアン・オカモト氏の告発が事実であるとするならば、2016年頃まで性加害行為は行われていた。誰も止めようとした人が居なかったのではないでしょうか。

ジャニーズジュニアの中で元マネージャーの性加害もうわさになっていたと報じられていますが、ジャニーズに所属しているタレントは自分たちの後輩であるジュニアの中でそういう噂が立っていたことを知らなかったと?

結局このマネージャーの暴走を止めたのもジャニーズジュニア。事務所の上の人間も、所属していたタレント(先輩)たちも誰も止めようとしなかったから、ジュニアの子が勇気を出して止めた。

大人たちが動かないから子供が動いた。これ恥ずかしくないですか?大人として。

だから私は、タレントも過去に性被害を受けていたかもしれないが、だれも止めようとせず、後輩であるジュニアたちにもそういった被害が出てしまったという点では、加害者でもあるというように思います。

「憶測で傷つく人がいる」

いやいや、憶測を呼ぶような対応をしているのはどこのどなたですか。櫻井キャスターは逃げ、東山氏は説得力皆無のコメントを残し、中丸氏はどこか他人事で、事務所を擁護するような発言。だれも核心をついたコメントをしない。

当のジャニーズ事務所もわずか1分の謝罪動画を出し、記者会見も行わず、文面上でどこの誰から来たかもわからない質問に淡々と答えるのみ。

社長も最初は「知らなかった」と言い、しばらくしたら「うわさは聞いたことがある」と発言を変える。

再発防止特別チームもジャニーズ側が依頼したメンツで構成される。

これらの対応で憶測を呼ぶことになるのは分かりませんか?憶測を呼びたくないのなら、もっとまともな対応をするべきでしょう。

数十人、数百人が被害に遭ったともいわれるこの問題で、社長が会見もせずに1分の動画を出しただけで終わり、って現代の会社じゃありえませんよ?中丸さん。

結局一番悪いのは事務所

でも結局一番悪いのは事務所なんですよね。事務所の人間は表に出てこないで、表に出てくるのは所属するタレントばかり。

だからタレントが表で発言をすることになるのは必然。しかし、所属している側だから事務所に不都合なことは言えないし、事務所を擁護するような発言をすれば批判をされる。どのみち批判されることがわかっているはず。

なのに、事務所の人間は未だに表に出てこない。一番悪いのはタレントたちを盾にして、自分たちは安全地帯に居る事務所だと思います。


次々と告発が出てくるジャニーズ性加害問題。これまでのジャニーズの対応では完全に解決することはできないと僕は思います。事務所の人間が性加害にかかわっていたとなると尚更です。

東山さん、名前を変えただけで済むと思うな。名前を変えただけで無かったことにはなりませんよ。