たきぶろぐ

「大人」になりたくない人の雑記

オフィスをメチャクチャに!櫻坂46『Start Over!』ミュージックビデオを考察

先日、「ソフトバンクから格安SIMに乗り換えようと考えてる」という記事を投稿したのですが、無事NUROモバイルへの乗り換えが完了しました。いやあ、実に快適。5000円で3GBしか使えなくて、横浜なのに3Gになるようなソフトバンクとは大違い。NUROモバイルのレポートは近日投稿しようと思います。

今日は先週の「これが櫻坂46!6th single「Start over!」を考察【タイトル・フォーメーション編】」につづき、『Start over!』の考察第2弾、ミュージックビデオを考察します。

オフィスをメチャクチャに!櫻坂46『Start Over!』ミュージックビデオを考察

櫻坂46『Start Over!』ミュージックビデオ

櫻坂46『Start Over!』ミュージックビデオ考察

薄暗いオフィスで鼻血を出し失神する夏鈴ちゃん

冒頭は夏鈴ちゃんが鼻血を出して失神というか、倒れるシーンから始まります。また、その際にコーヒーの入ったマグカップが床に落ちています。

鼻血はストレスやコーヒーを飲むと出るといわれることがあります。鼻血とストレスとの関連性ははっきりとわかっていませんが、ストレスによって体が不調をきたし鼻血を出す理由という可能性はあるようです*1。また、コーヒーに含まれるカフェインによって血圧が上昇することによっても、鼻血が出る可能性もあるとのこと。

このシーンの夏鈴ちゃんは下を向きながら気怠そうに頬杖をついているので、ストレスによる鼻血ですかね。コーヒーを飲んでいるのもストレスを解消するためと考えれば納得がいきます。

しかしそのコーヒーの入ったマグカップも床に落ちているので、とうとうコーヒーを飲んでも解消できないほどのストレスや不満が溜まって、限界を迎えた。限界を迎えた夏鈴ちゃんはそのまま椅子ごと後ろに倒れます。

朝のオフィスなのに妙に薄暗いのも気になりますよね。この薄暗いオフィスも夏鈴ちゃんの心情を表したものではないかと思います。

そして夏鈴ちゃんが倒れた後、不思議と鼻血と床に落ちたはずのマグカップ・コーヒーは消えているように見えます。これはストレスばかりの現実世界から、ストレスのない世界(おそらくは夢の中の世界)へと切り替わったのではないかと思います。その証拠に起き上った夏鈴ちゃんは笑顔でカメラを見て歌い始めます。

オフィスをめちゃくちゃにする夏鈴ちゃんを傍観する他のメンバー

夏鈴ちゃんはオフィス内を回り、書類をばらまいたり、プリンターを落としたり、棚を倒したりして、オフィスをめちゃくちゃにします。これ一回やってみたいですよね。楽しそう。

そんな夏鈴ちゃんを見てほかのメンバーは呆然と立ち尽くします。だれも止めようとはせず、その場で立ち尽くし、夏鈴ちゃんのことを目で追っています。

だれも止めようとしないのは、みんな夏鈴ちゃんと同じ気持ちというか同じことを思っているからなのではないかと思います。だって、仕事熱心な人だったら「おいおい仕事の邪魔すんなよ」とか止めに入ると思うんですよ。でも誰も止めようとしない。このオフィスで働いているメンバーもみんな夏鈴ちゃんと同じ気持ちを抱いているように思います。

そして、MVの0:46頃。ほかのシーンではメンバーは無表情で呆然と立ち尽くしていただけなのですが、夏鈴ちゃんが花を花瓶から出した瞬間、ミーティングスペースのような場所でミーティングをしていたメンバーが立ち上がります。

このお花について、Google先生に尋ねてみたところアルストロメリアという名前のお花だそうです。お花は疎いのであっているかは分かりません。しかし、そのアルストロメリアの花言葉が実に興味深くて、「持続」、「未来への憧れ」、「エキゾチック」、「小悪魔的な思い」というもの*2

このお花を持った瞬間メンバーが立ち上がった、何か意図がありそうですね。「持続」がこれまで持続していたオフィスだとすれば、それが夏鈴ちゃんが引っ張り出したことによって無くなるわけですから、なんだなんだ、となりますよね。

そして、「Start over」は「やり直す」という意味。夏鈴ちゃんが花を持ち出したのは、このストレスばかりの現実世界をやり直す、やり直したストレスのない未来への憧れという意味ではないでしょうか。そして、メンバーはその花を持ち出されたことで、これまで持続していたもの(オフィス)がメチャクチャになる。しかし、これも止めようとする人は居ない。みんな夏鈴ちゃんと同じ気持ちで、心の内側では未来への憧れを持っているのではないでしょうか。

動き出すメンバーと、組体操をする櫻ちゃん

そして1:03からのサビの部分。円形に並んだメンバーたちの中を夏鈴ちゃんが走り、それに影響を受けたかのように、これまで立ち尽くしていただけのメンバーが踊り始めます。

これは自由に暴れまわる夏鈴ちゃんに徐々にメンバーも影響を受け、ストレスばかり世界から解放されているように思います。多くのメンバーはここではまだ無表情ですが、1:09あたりの冬優花は笑みを浮かべています。ここからメンバーも夏鈴ちゃんにつられて徐々にストレス社会から解放されていることがわかります。

そして、1:13~の部分。メンバーが土台になり、その上に夏鈴ちゃんが座って踊るシーン。これは夏鈴ちゃんがメンバーを解放していく様子をより分かりやすく表現したものだと思います。

1:20の部分を見ればわかりますが、一番前の人はオフィスの柱にしがみついているんですね。これはオフィスにしがみついている=まだ解放されていないのだと思います。しかし1:28以降の部分で、土台が上下に揺れ、その後土台は崩壊します。ここでメンバーが解放されます。

しかし、この土台をつくって夏鈴ちゃんが上っていく様、僕組体操にしか見えないんですよね。勝手に組体操と呼んでいます。不協和音の葵やぐらといい、流れ弾の2番といい、櫻ちゃん結構組体操的なパフォーマンスありますよね。これをライブでやったのはすごかった。

光が差し込むオフィス、オフィスを飛び出すメンバー、解放されたメンバー

2番では薄暗かったオフィスに光が差し込み、1番の暗い印象とは印象的に明るい印象になっています。1番と違っている部分はまだあります。

それは1:41のように、カメラを見てにらみつけるようなメンバーが出てきたこと。1:47以降の土生ちゃんとみいちゃんをはじめ、多くのメンバーがカメラに視線を向け、どこか見下しているような、蔑視しているような視線を送ります。

1:49以降では、夏鈴ちゃんとメンバーがオフィスビルの中庭ぽいところで激しく踊っている様子が映ります。1番の立ち尽くしていたころのメンバーとは全く違いますね。やはり、1番のサビでストレス社会から解放されたことがわかります。

もっとわかりやすいのが2:03ですね。井上、玲ちゃん、まりの様、ほのす、れなあが1番のように、無表情で座っているシーンがありますが、2:05では前を見て歩いているシーンに切り替わります。

しかし、1:58ではゆいぽんがまだオフィスに座ってスマホとにらめっこしながら俯いているのがわかります。ゆいぽんはまだ前へ踏み出せていない。そんなゆいぽんを夏鈴ちゃんが引っ張り、2:12でオフィスの壁を破壊し、オフィスの外へゆいぽんを連れ出します。

会議室で踊るメンバーとゆいぽんを抱きしめ、解放させてあげる夏鈴ちゃん

2:15以降の2番のサビではメンバーが会議室のような場所で円を描くようにして踊っています。1番のサビはじめでは円形になって立ち尽くしていたメンバーが2番では円形になって踊っている。キレイな対比ですね。

その時ゆいぽんと夏鈴ちゃんは2:23でオフィスの壁を壊した先のスペースで熱い抱擁を交わします。ゆいぽんは一度夏鈴ちゃんの抱擁を拒みましたが、めげずに夏鈴ちゃんは再度ゆいぽんを抱きしめます。ゆいぽんは2:23で安心したかのように目を閉じ、夏鈴ちゃんと二人で踊りだします。

「君は僕の過去みたいだな」「僕は君の未来になるよ」

3:16のゆいぽんの表情がグッときますよね。この後の歌詞が「君は僕の過去みたいだな」という歌詞。この歌詞というかセリフをもしゆいぽんが言っていたのなら、ゆいぽんも夏鈴ちゃん同様、過去にストレスで限界を迎えたことがあったのでしょうか。しかし夏鈴ちゃんのようにやり直すことはできなかった。

しかし、夏鈴ちゃんが「僕は君の未来になるよ」と応える。ストレスから解放され、ストレスなく、自由になれ、体を壊すことのない未来を夏鈴ちゃんがつくるという意思表示。そして、僕だけでなく「君の未来になる」ということから、夏鈴ちゃんだけがその世界に行くのではなく、ゆいぽんもこの世界に連れ出してあげるという。聖人ですか。

このシーン、ゆいぽんの過去を知っていたからこそ、このセリフも表情もグッときますよね。櫻坂史に残る名シーンだと思います。

荒れたオフィスの中で感情を爆発させる櫻ちゃん。

ラスサビ前のドゥンドゥンドゥンドゥンと6回強めの鼓動が鳴るのですが、3:27でメンバーが書類を宙にぶん投げているシーンが映ります。ああこれはもう完全に解放されましたね。

ラスサビが始まるとメンバーは激しく首を振り、感情を爆発させます。解放されたうれしさからでしょうか。

また、よく見ると3:38でオフィスの中が荒れていることがわかります。床にはオフィスが散乱し、右側にはロッカーのようなものが、左側には棚が横倒しになっていることがわかります。そのシーンが映っているわけではないので完全な推測にはなりますが、おそらくメンバー全員でオフィスを荒らしたのでしょう。

ストレス社会の象徴であった会社をぐちゃぐちゃにすることで、会社(ストレス社会)からの決別を示し、そこで感情を爆発させて踊ることで、解放されたことを強くアピールしているように思います。

逆再生され、すべてが元に戻る。が...?

ラスサビ後では逆再生となり、夏鈴ちゃんが失神する前の世界(現実世界)に戻ります。しかし、いくつか変化があります。

1つ目はいろいろな方が指摘されていますが、コップの色。始まりは青色だったコップがラストでは黄色になっています。青と黄色でゆいぽんのサイリウムカラーになっているという推測もありますね。

こればっかりは僕の推測では単純に始まりの青はブルーな気持ちを表していて、ラストの黄色はエネルギッシュ、元気な気持ちを表しているのではないかと思います。

この後のシーンで夏鈴ちゃんが鼻血をぬぐって笑みを浮かべるシーンがあるのですが、おそらくこの後夢で見たことを現実世界でやるのではないかと思います。はじまりとは同じにならないぞ、と。

黄色には楽しいとか、明るい、元気といった意味があります。なので、これからやってやるぞ!という気持ちをコップの色で表したのではないかと思います。


前回の「これが櫻坂46!6th single「Start over!」を考察【タイトル・フォーメーション編】」につづき、今回はミュージックビデオの考察をしてみました。

欅時代から思っていることですけど、MVの世界観がしっかりしていていいですよね。考察のしがいがありますし、すごく引き込まれます。

次週は歌詞の考察をしたいと思います。来週の土曜日更新かな。ご期待ください。