たきぶろぐ

「大人」になりたくない人の雑記

国連がジャニーズ性加害問題で日本を一刀両断

先週末、櫻坂46の東京ドームライブの円盤を見たのですが、すごく良かったですね。個人的には櫻坂46史上最高のライブだったと思います。感想は長くなりそうなので別の記事にしようと思います。

さて、先日「国連人権理事会がジャニーズ性加害問題の調査へ 」という記事を投稿しましたが、国連が調査を終えて会見を行いました。

国連がジャニーズ性加害問題で日本を一刀両断

政府が主体となり透明な捜査を行い、救済をすべき

両氏は、政府が被害者の救済を確保する必要性にも言及。「政府が透明な捜査を確保し、謝罪であれ金銭的な補償であれ、被害者の実効的救済を確保する必要がある」と強調した。

出典:元Jr.は涙…ジャニー氏の性加害問題で国連人権理事会が会見 政府の「義務」と強調したこととは:東京新聞 TOKYO Web

今回会見をしたのは国連人権理事会の「ビジネスと人権」作業部会議長のダミロラ・オラウィ氏と委員のピチャモン・イェオパントン氏。その名の通り、国連加盟国の人権問題について取り扱う組織の方々。その両名が上記のように述べています。

それもそうです。現時点でジャニーズ事務所は被害者に対して謝罪も補償も何も行っていません。

え?社長が謝罪動画出したって?当サイトの過去記事「ジャニーズ、社長が謝罪も...知らなかった?」でも述べましたが、社長は「世間をお騒がせしていること」、「ファンに深い失望を与えたこと」に対して謝罪を行っており、被害者に対しては謝罪はしていません。「被害を訴えられている方にお詫び」はしていますが、ジャニーズ側はジャニー喜多川氏による性的虐待が行われたことを8月7日時点で認めていません。つまり、形だけのお詫びということ。

しかも被害者に対してじゃなくてカメラに向かって頭を下げてるだけ。会見も問題が発覚してから5ヶ月近くが経つのに行われていない。

なので国連は謝罪であれ補償であれ、被害者を救済する必要があると発言をしたのでしょう。

そして、加害者が死亡していることもありますが、現時点で警察がジャニーズ事務所に対して捜査をしたなどということは報じられていません。

これまでも21世紀に入る前からジャニー喜多川氏による性加害は告発本が出版されていたにも関わらず、なぜか捜査機関は動きませんでした。

だから「しっかりと透明な捜査を行え」ということを両名は発言したのでしょう。なぜ「透明な」と強調したのかは次項で。

ジャニーズ事務所の再発防止チームは透明性、正当性がない

両氏は、事務所が性加害問題を受けて設置した外部の専門家による再発防止特別チームなどの対応について「透明性と正当性に疑念が残り、メンタルケアを希望する被害者への対応は、不十分だとの報告もある」と疑問を呈した。

出典:元Jr.は涙…ジャニー氏の性加害問題で国連人権理事会が会見 政府の「義務」と強調したこととは:東京新聞 TOKYO Web

ジャニーズ事務所は当初「第三者委員会は立ち上げない」と言っていましたが、何がきっかけか、事実上の第三者委員会である「外部専門家による再発防止特別チーム」とやらを立ち上げました。会見でも「外部専門家による再発防止特別チームは第三者委員会と認識してもらって問題ない」というような趣旨の発言もしていました。

当サイトの過去記事から引用しますが、

最近になって「再発防止特別チーム」とやらを設置しましたが、このメンツもジャニーズ側が依頼したメンツ。ジャニーズ側はこれまで関係を持ったことが無いと言っていますが、本当なんですかね。やはり外部の人間がこの人とこの人とこの人で、と指定した方が透明性は担保されると思うんですよね。

出典:元マネージャーも性加害を告白。やはりジャニー氏だけではなかった - たきぶろぐ

この再発防止特別チームというのは、ジャニーズ側が組成したもの。恐らくですが「組成した」と言っているということは、ジャニーズ側がメンバーを選定したのだと思います。で、もちろんただ働きということはないでしょうから、ジャニーズ側からお金をもらっているでしょう。

なのでジャニーズ側は「弊社とはこれまで関係を有していません」と言っていますが、ではこのメンバーを選んだ選定基準はなんなのか、本当にこれまで一度たりともジャニーズ事務所や関連企業と何ら関係が無かったのか、そういった点でまったくもって不透明なのです。

だから上記の過去記事でも僕が言ったように、ジャニーズ事務所ではない、外部の人間がジャニーズ事務所と関係が無かったか、しっかりと調査を行ったうえで、再発防止特別チームのメンバーを選んだ方が、まだ透明性が確保できていたのではないかと思います。

それに、数百人も被害者がいると言われているのに、メンバーはたったの3人。生徒が数百人いる学校に先生が3人しかいないようなものです。それで「調査します」と言われても、「いや無理でしょ」と言いたくなるのは私だけでしょうか...?

日本のメディアがもみ消しに加担した

元ジャニーズJr.や事務所社長らから聞き取りをしたとし「事務所のタレント数百人が性的搾取と虐待に巻き込まれるという憂慮すべき疑惑が明らかになった。日本のメディア企業は数十年にわたり、不祥事のもみ消しに加担したと伝えられている」と批判した。

出典:元Jr.は涙…ジャニー氏の性加害問題で国連人権理事会が会見 政府の「義務」と強調したこととは:東京新聞 TOKYO Web

あくまでも「伝えられている」と伝聞の形ではありますが、「日本のメディア企業が不祥事のもみ消しに加担した」とも語りました。国連の方がこのような発言をしたのはとても強い意義があると思います。

もしこれでもまだジャニーズに忖度したり、ジャニーズに肩を入れるようなことをすれば、彼らは「国連の言う事を聞かなかった、無視した」ことになるからです。

国連の言うことを無視したからと言って、何か罰せられるということはありませんが、これまでより一層「児童への性的虐待を黙認している」「人権を軽視している」と糾弾することができます。

そしてそんな状態をもし放置するなら、政府や日本全体が「児童への性的虐待を容認している」「児童の人権を軽視している」と国際社会から批判されることになります。

そして、そんな児童虐待を容認しているような国と誰が仲良くしたがります?

国連がこの事件に関わったということは、もう既に手遅れ。というかBBC・イギリスの公共放送が報じた時点ですでに手遅れだったんですけど。

国際社会に広くこの問題が知られる中で、日本政府やジャニーズ事務所がこれでも有耶無耶にするようであれば、日本はめでたく真の人権後進国となるでしょう。今はもうそれに片足を突っ込んでいるような状態。そこに両足を突っ込むか、入った片足を抜くのか。

誰かに言われないと動かない、外から言われないと動かない、誠に恥ずかしいことではありますが、それでも政府やジャニーズ事務所はこの会見で語られたことをしっかりと受け止め、対応をしていくべきです。